TALK TO ME トーク・トゥ・ミーのレビュー・感想・評価
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降霊実演と破滅
ヘイリーとジョスが主催するパーティは酒も薬もないかわりに過激な降霊実演をやってSNSで人気があった。冥府と現世を仲介するのは防腐処理をした屍体の手。それは生前悪魔崇拝に耽溺していた者の手だと言われ握手すると黄泉への扉が開きI let you inと言うとランダムな霊が憑依し、90秒以内に握手を引き離すことで安全な「トリップ」ができる。──はずだった。
ホラーの主人公が落ちていく破滅のきっかけにはオブセッションがあり、ミア(Sophie Wilde)の場合は母親の自死とカンガルーだった。
導入で轢かれた動物をどうするかという判断が出てくる。
どこかで見たことのあるジレンマだが、主人公が運転する車に鹿が飛び出してきて轢くか、すでに轢かれたのを発見するか──それを「楽にしてやる」ためにまた轢く。そのオブセッションが主人公を不安にさせる。ここではオーストラリアらしくカンガルーだったが、導入にそれがありミアは生かしたまま置き去りにする。
旧世代の方ならご記憶があるかもしれないが(あるいは今もやっているのかもしれないが)昔、中学校の教室で女の子たちがウイジャをやっているのをよく見た。半紙にハイとイイエとあいうえおが書いてあり、だいたい10円玉をつかってそこへ指を重ね、権勢のある子が主導でわざと指を動かして、意味をなす語をつむぐ──という遊びだった。霊に聞くことと言えば「○○くんは○○ちゃんのことが好きですか」みたいな愚にもつかないことだったし、霊にとってもそんなもん知らんがなという話だったが、わざと動かしていることを指摘すると女の子に怒られた笑。
しかしウイジャとかコックリさんは西洋世界でもアジアでも長い歴史のある降霊術である。すなわち、そこに悪霊に魅入られるような脆弱性をもった人が参加し、霊がやってくる条件が揃ったばあい、ほんとうに何かが降りてきて憑依するという可能性があった。(のではなかろうか。)
Talk to Meはウイジャやコックリさんよりも危険度が高いと思われる「握手会トリップ」をパリピの感覚でやってしまうのがポップな活気につながっていて、さらにTalk to Meが斬新だったのはその「握手会トリップ」の説明が省かれていたから。
アデレードの若者たちが、これこれこのような風変わりな遊びに夢中になっています──という説明を置かずに、その現場をいきなり描写する。それが「こいつらなにやってんだ?」というキュリオを形成してポップ&斬新な印象につながり、そこへ格好のエフェクトやサウンドデザインや演技力を加え、結果Talk to Meはドントブリーズやミーガンのようなバジェット破壊ヒットに昇華された。概説によるとA24のホラー映画として最高収入をあげ、続編を開発中だそうである。
個人的にはミアの愚かしさがすきではなかった。悪魔というものは、主人公の隙やわだかまりを突破口として忍び入ってくる──とはいえミアは失策を犯しすぎている。ライリーが可哀想だし全体としてTalk to Meの事故はぜんぶミアのせいだ。しかし映画はよかった。最近の映画は長くなる傾向があるせいか短さも新鮮でサクッとして潔かった。
監督はDanny PhilippouとMichael Philippouのコンビ監督。ユーチューバーでもあるふたりにはRackaRackaというコンビ名がある。これが初監督作品で、日本の映画監督やユーチューバーとの格差を感じざるをえないが、ふたりはインタビューで妄想代理人、るろうに剣心、ブギーポップは笑わない、エヴァンゲリオンが好きと述べた──とwikiに書いてあった。
映画を繁く見ていて、日本映画に感心する機会が少ないが外国映画に感心することが多い──という体験値を持っているわたしは、その外国のクリエイターが日本のアニメや漫画からの影響をあげていたときに驚く──という現象に出会うことがたびたびある。まったくの別物にトランスフォームされているからでもあるし原型よりも面白いからでもある。
Nopeにしたってピールは映画の着想をエヴァンゲリオンのサハクィエルから得たと明言していた。日本製にたいする外国人の着眼点にははかりしれないものがあると思う。
ただ自分は日本映画に点がからい──とは思ってはいないのだが。
imdb7.1、RottenTomatoes95%と82%。
危険な《90秒憑依チャレンジ》
手を握る、
「Talk to Me」と唱えるだけ。
気鋭の双子YouTuberが監督した、A 24の配給映画最大のヒット作。
という事なので期待して観ました。
主人公のミアは2年前に母親を睡眠薬の多量服用で亡くしています。
自殺なのか?事故なのか?わからずに自分を責める日々。
友だちに《90秒憑依チャレンジ》をやろうと勧められて、
真っ先にチャレンジします。
そして母親に会えた感覚が・・・
そして女友だちのジェイドの弟のライリーも、18歳以下なのに、
50秒チャレンジなら、まぁ大丈夫かな??
と試した事が大変な事態を引き起こすことに‼️‼️
軽い気持ちで見始めましたが、結構怖かった!!
ミアとライリーを演じてる2人が迫真の成り切り演技。
特にライリーは凄い‼️
精神疾患や心の弱った隙に、霊が憑依して好き勝手に、
精神と身体を乗っ取ってしまう!!
特殊メイクがなかなかの出来で、リアル怖かったです。
ドラッグなんかも軽い気持ちでチャレンジするのは、
危険なことですね。
カンガルーの呪い?
オーストラリアの恐怖映画だけにやはりカンガルーの呪いがテーマ、かな?
あの時、主人公のミアが瀕死のカンガルーを楽にしてあげればこんなことにはならなかったのかも。奈良県民が奈良公園のシカを見殺しにするのと同じくらいオーストラリアでは罪深いとされる、らしい。
いわゆるこっくりさんのオーストラリア版。若者たちが降霊術でハイになってるうちに悪乗りしてえらいことになってしまう。
霊界との交信というよくあるネタをうまくまとめている。主人公が死んだら、最後は当然そういうオチになるでしょうな。ただ、物語にあまり深みはない。シャマランの「シックスセンス」みたいな切ない物語にもできただろうに。
どうせなら、ミアは中盤に死んで、ジェイドとあの「手」を使って交信し合って協力してライリーを救い出すという展開にしてもよかったんじゃないかな。そしてライリーを救いだし、ミアは母のもとに旅立つ、ジェイドとの切ない別れ、みたいな感じでもよかったのかも。
見てる最中は楽しめるけど、すぐ忘れてしまいそう。こういうの好きな人には受けるんだろうけど。制作費に対して記録的な興行収入をたたき出したとか。
ちなみに降霊術の主催者のヘイリーに最後までバチが当たらなかったのが残念。近年まれにみるうざいキャラだった。主人公のミアは魅力的だった。
怖さはほどほどでちょうどよい
痛い痛い!
この手の映画でハッピーエンドを観たことがない…観ていてすごく疲れる映画やった。
ミア悪いやつやないのになあ。不憫すぎる。出てきてるやつらは光の方向に向かっていってたのね。最初の90秒を超えてしまった時点でおしまいやったというわけか。無事にみえて実は…ってよくあるパターンやよね。ライリーが頭ぶつけてるところ痛すぎて直視できず。
新しいようで古典的
A24が北米での配給権を獲得し、大ヒットしたホラー映画。
オーストラリアの人気ユーチューバー、ダニーとマイケル・フィリッポウの双子の兄弟の初監督作品。
日本でのコックリさんのような、所謂憑依遊びが題材でホラーとしてはやりつくされた感のあるテーマなのでどうかなと思いつつ鑑賞。
近年のネオホラーはただ怖いだけではなく、社会性のある題材で重層的なストーリーが時流だと思うが、今作はヴィジュアル重視の古典的なホラー映画だ。
一部のホラー映画ファンはテーマ性など無いひたすら怖いのがホラー映画の醍醐味だと考えているかもしれない。
そうした人には今作はストライクかもしれない。
確かにビジュアル的にはスタイリッシュでクオリティも高い。
ただ、「呪いの手」の背景については掘り下げれば面白いと思うのだが、ほとんど触れていないし、主人公のミアは母親を亡くし、その母親が憑依で現れたことで、惨事に発展するのだが、このあたりは古典的すぎるのではないか。
憑依遊び自体は若者のドラッグの比喩だろうが、そこから深くは展開しない。
ラストのアイデアは面白いがなにも救いがないのはどうなのだろうか。
正直、YouTubeの延長のようなアイデア勝負の映画だと思う。
双子ユーチューバー製作のA24作品、ホラーです。怖さがありましたし...
完璧な一本
95分という短い上演時間のなかで無駄の無い作品。
完璧なホラー。
そして誰も置いていかない分かりやすさが凄い
解決方法も時間でしか無いのは、薬物依存などと付き合う時と同じで裏技がないのがとても紳士的である。
ホラー演出もキチンと怖く
トイレのシーンやベットで元カレと寝ているシーンなどjホラー的な演出が多くてトレンドを押さえているのもグッド👍
近年のホラー作品の中でもベスト級
物語が怖い
いやぁ、マジで怖かった
12月22日公開でしたがいつも行っている映画館では公開されずネトフリとか出てくるのを待ってましたが、なんと別の映画館でやっているのを知り朝に出陣しました。上映開始は8時10分、座席は2席埋まってるのみ。すっからかんです。いざ、座席に座ると待てど暮らせど私以外の人が来ない…そう本当の1人鑑賞をしてきました。
もう、みれないところは壁に目を向けて耳塞ぎました。
簡単に言うと、死んだ後は真っ暗で置いてけぼりにされるよみたいな感じ。悪い霊に引き込まれたら真っ暗な世界に行くのかどうかは見た人で判断してください。
めちゃめちゃ怖い。ホラーあるあるでルールを破る奴がいる。今回は主人公だったのが新しかったかな
talk to me
話したいけどみんな悲惨な姿だから霊が見えなくて結構
ママ怖すぎるょ
間違いない良作
オープニングで掴まれ、若者の自業自得と思いながらノンビリ序盤を過ごし、中盤からストーリーに引き込まれ、息もつかせぬ演出でラストまで駆け抜ける。
恐怖演出をビックリとかグロ演出に頼らず、登場人物のやり取り中心で描き、要所はしっかり怖い。
ストーリーも主人公は霊にいいように誘導され救われぬラストを迎える王道スタイル。
演出が上手い良作、ヘレディタリーとか好きな人は合うと思うし劇場公開終わっても自宅でじっくり鑑賞してもらいたい
怖いホラー映画を初めてみか気がする
ホラー映画ってだいたい評価が低いので期待せずに観ましたが、普通に面白いし普通に怖い。
ホラーなんてどうせびっくりさせるだけで怖さを感じることってないのだけれど、これは違いました。
日本のこっくりさんみたいなもんなんだけど、たぶんこっくりさんじゃこんなにハマらなかったと思う。
憑依チャレンジ中に息が止まる感じが伝わってきて、感情移入というか映画に入り込んで見てしまいました。
主人公のミアが最初に憑依チャレンジして90秒超えちゃって、あれは大丈夫だったのか?本当は入り込まれてるんじゃないか?みたいな疑問をこちらに残したまま物語が進行していき、最後はオーソドックスな終わり方をするのですが、それがいい。それでいい。
変に意味わからん終わり方しなかったのも良かった点です。
主人公がかわいそうすぎる!
ミアだけを悪者にするのは間違ってるぞ。
呪物の使用は用法用量を守って正しくお使いください。
薬のCMなどでもよく言われる注意喚起。
とはいえ僕らはなんだかんだでルール破りがち。
人それぞれ「マイルール」があってそっち優先しがち。
薬の服用から料理のレシピ、約束の時間に厳しいか否かとか枚挙にいとまがない。
けど破っちゃいけないものもある。なんでも自分都合で考えるのは危険。
孤独を感じてる子供が降霊術という名のドラッグで埋めようとして悪霊に地獄に引き込まれる。
悪霊は若者を食い物にする大人って置き換えてもいい。
買春ジジイとかその辺の大人。
居場所求めてさまよってるのは幽霊も若者も同じ。
そんな若者に大人は何をしてるのか?
続きはnoteで、無論無料。
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