「進化し続けるホラー映画の真骨頂」TALK TO ME トーク・トゥ・ミー TOKIESさんの映画レビュー(感想・評価)
進化し続けるホラー映画の真骨頂
YouTuberのダニーフィリッポウとマイケルフィリッポウの双子監督がメガホンをとった本作。
謎の手のオブジェと握手し、言葉を交わすと、憑依されるというシンプルな設定ながら、飽きることなく最後まで進んでしまう軽快さがある。
母親を2年前に無くした主人公ミアは降霊術を通じ、母と思しき人物とコンタクトを取る。ここから事態は一変し、一気に緊張感に包まれてゆく。
このホラーが面白いのは、降霊術が麻薬をやるような感覚で、ある種肯定的に捉えられていること。オカルトを描く際の気味悪さはここでは微塵も感じられないのが斬新である。
また「手」着想は、監督自身の生死を彷徨った体験からきているそうだが、手が霊とのコンタクトのサインというのも、ありそうでなかったアイデアだ。
音楽、映像の質感、配役、締めくくり方、どこを取ってもセンスを感じる。
アリアスター、ジョーダンピールに続き、新進気鋭のホラー監督が誕生した。
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