「期待度○鑑賞後の満足度✕ 霊が人間に憑依する話は目新しくないが、それを若者達が薬でハイになる様に或いはゲーム感覚で遊ぶ様に楽しんでいたのが…というアイデアは良かったが、如何せんアイデア倒れ。」TALK TO ME トーク・トゥ・ミー もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
期待度○鑑賞後の満足度✕ 霊が人間に憑依する話は目新しくないが、それを若者達が薬でハイになる様に或いはゲーム感覚で遊ぶ様に楽しんでいたのが…というアイデアは良かったが、如何せんアイデア倒れ。
①クソくだらない。監督連はYouTuber出身らしいからこんなペラっベラっなホラー(とも言えない)しか撮れないんだろうね。
A24 映画としたは全米興行成績No.1ということらしいけど、観客もYouTubeばっかり観てるからこんなペラっペラっな映画でも面白く感じるのかしら。そうであれば観客のレベルも下がってきてるのかもね。
②私は基本的には「霊」は信じていないけれども、エネルギー保存の法則に固持すれば、一人の人間が持っていたエネルギーは死んだら何かに形を変えて続いていくだろう、とは思う。
何処へ行くか(宇宙?異次元?)何に変わるかはわからないけれど。
その中で現世というかこの世界というかこの時間枠というか、に留まることは有りかとは思う。(怨念がおんねん。)(それを人間は一応「霊」と呼んでいるのかも知れないが。)
でも、目に見えない、気配でしかわからないから怖いのであって、視覚化しちゃうと却って怖くない。最初は確かにビックリするけどだんだん見慣れてくるし…
だから、この映画の霊の出し方も全然怖くない。
父親に化けた霊にミアガ襲われるシーンだけが辛うじて怖かったくらい。
あとは幽霊屋敷アトラクションのレベルである。
③ヒロインに感情移入できないのもイタい。
突然の母の死による悲しみ・喪失感から鬱病になり、憑依遊び中に現れた母の霊に執着して状況を悪化させてしまうこのヒロインは、描きかたによっては共感でき得るキャラクターにできるのに、同じくメンタルを患った私でもイライラするくらい自己チューな人間としか映らない。
YouTuber達だから人間を描けないのか、と思ってしまう。
④私はアナログ人間だから、多分時代に着いていけてないんでしょう(時代に着いていってるのが良いわけでも決してないけど。今は“今”でもすぐに“過去”になってしまうし。それが現代という時代)。
私にとっては、駅で電車を待っている人や乗っている人が軒並みスマホを覗いていたり、歩きながら必死にスマホを見ている姿の方がよっぽどホラー。
まあ、映画自体とは直接的関係ないけど。
ただ、ホラーと謳っているわりには私には全く怖くなかったし面白くもなかった。(一応エンタメでしょ)、若者達のSNSへの依存ぶりは怖さよりも醜面悪さを感じた。それだけ。
⑤“talk to me”“let you in”は本来人に言うべき言葉なのに霊に言わざるを得ないというところに、スマホ社会の歪みというか、SNSに振り回されている現代人(特に若者)の醜悪さを描いているという点は評価すべきかな。