「ルパン三世の次元大介から着想を得た別の作品でした。」次元大介 烏丸沙鴎さんの映画レビュー(感想・評価)
ルパン三世の次元大介から着想を得た別の作品でした。
アニメ次元の性格は、クールでペラペラしゃべらないし、憎まれ口叩きながらなんだかんだ手を貸しちゃうし、コミカルな面も見せる人物として描かれます。
そんな人物のコアの部分を抽出して、再構成・再構築したキャラクターが今作の次元大介です。
なのでアニメ版のスピンオフ「次元大介の墓標」などと比べてはいけません。
あくまで実写版ルパン三世の次元大介のスピンオフだからです。
次元は喋らず行動で示すタイプなのに、喋らせ過ぎてるのは脚本が悪いのかも。
仇役にしたい永瀬正敏の行動目的が何したいかわからないし、真木よう子も矛盾を持ったキャラとして手掛けていない。
ならいっそのこと、救いようがない敵として描かなかったのだろうか。
草笛さんのガンスミスもいとも簡単に復帰するのも謎。
全てが軽い。こうなったらいいなという進行。
コレは昔からの個人的な主観だが真木よう子の演技が下手過ぎて引く。
「孤狼の血」の際の演技も皆の演技力より数段下だった。(重要な告白のシーン)
今回も最後の笑うシーンが「その笑い方?」ってモヤモヤした。多分この女優さんは私の感性に合わない。
アクションは今年度邦画最低の「リボルバー・リリー」よりは良かったですが、そこは銃がない日本のアクションのレベルの低さが目を引きます。ヤラれ待ちの悪役や貫通しないドラム缶など、ジョン・ウィック見たあとだと尚更ですね。
あとはガンマニアからするとリボルバーの反動表現は下手なら割り切ってなしのほうがよいと思います。
それよりは次元の神業的なスピードロードや人間離れした節約射撃をもっと見たかった。
スピードローダー使ってるのはなんか次元感がなかったです。
あと草笛さんの命中精度って言ってるのにバレルのチェックから入らないのも気になりました。
あと直すシーンももう少しなんとか出来なかったのかな……
叩いてばかりでなく褒めるところもありましたら、
予算が無さそうな中、単管パイプを多様した泥魚街の雰囲気は良かった。もうちょい汚しを入れられたら良かったが……
子役の子もちゃんとしたシナリオなら化けそうな演技
を見せている。
個人的には橋本一監督は「探偵はBARに居る」で見せた大泉洋のようなコメディーリリーフを得意とする俳優と組んではっちゃけた作品を撮って欲しい。
個人的には「あぶない刑事」とか相性いいんじゃないだろうか。
話は逸れたがAmazonPrimeに入っていて時間つぶしにはいいだろう。わざわざ入ってまで観る作品ではない。
本家アニメのルパン三世もパチンコ資本でシーズンを乱発しドンドン安直で焼き直したような話になっているので、これも影響か。
コンテンツの死も近い。