劇場公開日 2023年12月8日

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市子のレビュー・感想・評価

全378件中、1~20件目を表示

4.5人生で一番幸せな味は…。

2024年3月13日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

観たかったけれど、近くの映画館でやっていなかったので見逃してしまった作品が、Amazonプライムに登場していたので、さっそく鑑賞。劇団チーズtheaterの旗揚げ公演作品、舞台「川辺市子のために」を映画化したという変わり種の映画作品。

2度見返しての感想を書きます。
この映画を見終わって、真っ先に思い出したのが、渡辺和子さんの「置かれた場所で咲きなさい」という本。
『置かれたところこそが、今のあなたの居場所なのです。咲けない時は、根を下へ下へと降ろしましょう。次に咲く花が、より大きく、美しいものとなるために。現実が変わらないなら、悩みに対する心の持ちようを変えてみる。いい出会いにするためには、自分が苦労をして出会いを育てなければならない。
心にポッカリ開いた穴からこれまで見えなかったものが見えてくる。希望には叶わないものもあるが、大切なのは希望を持ち続けること。「ていねいに生きる」とは、自分に与えられた試練を感謝すること。』だとこの本は教えてくれます。

プロポーズをされても、戸籍がないから書く名前がなくて心から喜べない人を実際に私は知らない。けれど、世の中にはそんな不遇な境遇に苦しんでいる人ももちろんいるのだとは思う。この映画が伝えたいのは、そういう不遇な境遇の人たちのどうにもならない生き方だけなのだろうか?
市子の母の「幸せな時もあったんよ」という言葉が耳に残る。終始不遇な境遇の中にあっても、市子にも幸せな瞬間はいくつかあった。友達の家でケーキをお腹いっぱい食べたあの日。将来一緒にケーキ屋さんになろうといってくれた友だちがいたこと。そしてその夢を実現しようとした日々があったこと。そして一番の幸せは、やはり彼氏となる長谷川との出会いではないだろうか。一緒に暮らし始めた時より、浴衣をプレゼントされた時より、プロポーズされた時より、一番の幸せだった瞬間は、彼と一緒に焼きそばを食べたあの瞬間ではなかったかと思う。永遠に続かないことを知っているからこそ、始まる瞬間がマックスである市子の幸せ。あとはいつか失うことを恐れながら暮らす日々であるから。

願わくば、ラスト歩き出した市子のその先に彼との再会があり、彼女が逃げることをやめて、己の不遇をまっすぐ受け入れた時、その痛みの先には、きっと彼とのささやかな幸せが待っていると信じたい。

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ななやお

3.5私を「私」と証明する方法は

2023年12月31日
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鑑賞方法:映画館

私はいかにして「私」となれるのか、と問われているような鑑賞体験だった。付き合っている男性から結婚を切り出され、結婚届けの書類を差し出されるカットがある。その書類には当然、名前を記入する欄がある。そのカットが写った瞬間は何も気にならないが、主人公の女性が実は偽名であり、戸籍のない存在であることがわかってくると、あのカットの重みが後半、変わってくる。公的な書類の名前記入欄に書ける名前がないということの苦しさが後半、どんどん立ち上ってくる。
自分という存在はいかに保証されるのか。社会のシステムとしての戸籍になければ存在しないことになるのか。しかし、戸籍こそが自分だなんと言う人はいないはずだ。もっと何か、実存の深い部分にある何かが「自分」じゃないのか。あるいは、関係する他者との距離や差異が「自分」を規定するのだろうか。私はいかにして「私」であることを証明できるのか。観客自身も存在を揺さぶられる作品だ。

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杉本穂高

5.0綿密に計算され尽くした逸品と人間の二面性について

2025年5月10日
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鑑賞方法:VOD
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アヤックス

5.0生命力

2025年5月6日
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鑑賞方法:VOD

この境遇で自ら命を絶つ人もいるだろう。
しかし市子は生きたい思い、夢を持ち未来を模索する。
それが犯罪であっても市子から生命力を感じる。
杉咲さんの魅力全開で、市子は男を虜にする天性のものがある。
実際観てる私も市子を守ってあげたい、救ってあげたいと思ってしまった始末で、それだけどっぷりとこの作品に溺れた。
ちひろさん演じた有村架純さん以来こんな気持ちなった。
あの状況で長谷川君が北君に市子の事で嫉妬してるように見えなんか凄かった。
杉咲さんが歌う虹、にじいろカルテで高畑さんが歌う虹。
全く違うものだが、身体の隅々まで行き届きました。
この作品に出会えた事を誇りに思います。

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capone

2.5意外に空っぽ

2025年4月27日
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ボタもち

3.0全体的に重苦しい。最後、はっきりとさせていないのがいいのかどうなの...

2025年4月22日
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鑑賞方法:VOD

全体的に重苦しい。最後、はっきりとさせていないのがいいのかどうなのか。自分が想像した結末で合っているのだろうか?

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okuy

4.0杉咲花すげーなって映画

2025年4月21日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

難しい

宮部みゆきの火車を思い出した。美人の能面とはここまで魅力を感じるものだなと思ったし、杉咲花の演技力が光りすぎていて、感動した。期待していなかった分とても面白かった。

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タヌキ

3.5アウトロー。

2025年4月18日
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movie mamma

3.5可憐さの中に潜む狂気が恐ろしい

2025年4月14日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

カワイイ

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ねこたま

4.5是非見てください!

2025年4月13日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

難しい

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たつじん

4.0堪らなくなる

2025年4月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

まずスタート杉咲花が可愛すぎる、
その可愛さをぶつけられてからの生い立ち。
最後どうなったのかはっきりさせない、考える限りの最後だとは思うが映像化させない、そこにゔ〜となった。

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げんた

4.0凄まじい映画

2025年4月13日
PCから投稿

凄まじい映画だった。
暗い暗い謎解きをしていくような映画。
市子は自分では抗うことのできない人生を背負い、そのせいで業を背負って生きていく。
市子の幸せを願わずにはいられない。
祈るような気持ちで最後まで見届けた。
それはきっと長谷川と同じような気持ちだったと思う。

しかし若葉竜也は本当に色気のある俳優だ。
アンメットで初めて知ったが、すごい好き。
クセのある作品にしか出てないところもまた魅力を増している気がする。
もっとメジャーになっていってほしい気もするけども。

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totococoro

3.5それでも生きていく

2025年4月12日
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鑑賞方法:VOD
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くまっち

4.0「生きることをやめられない」という叫び

2025年4月10日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

難しい

若葉竜也さんはこの役の話が来た時に「自分じゃなく他の人がこの長谷川という役をやっているのは想像したくない」と思ったそうです。
彼の演じる長谷川くんは、この重たい映画の中で一筋の希望のようでした。
だからこそ、市子が彼の前でだけ見せる幸せそうなかわいらしい笑顔が胸に詰まって苦しかった。
それまでの長い無表情が効いています。

市子は、その幸せを捨ててまで「私」として生きたかったのですね。
監督が映画の前に書いていた戯曲では、市子は「生きることをやめられない」と叫んだそうです。
自ら選んだのではなく、母親のせいで狂わされてしまった人生を決して諦めることなく、抗いながら生きていくことは、彼女が選んだもの。
人並みの人生を生きたいと望むがゆえに悲劇を繰り返してしまう彼女を、ただ責めるだけでいられるでしょうか。

いろんな想いが胸の中に渦巻いてしまいました。

長谷川くんと幸せになってほしかった…
でもこの物語は、そんなありきたりなハッピーエンドじゃないから面白いのですね。

杉咲花さん、若葉竜也さん、すごかった!

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カモシカヤマネ

4.0私が私として生きるために

2025年3月16日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

夏の道を鼻歌を歌いながら気だるそうに歩く若い女。
そのシーンで始まり、そのシーンで終わる。
2度目にみたシーンから受ける印象は、1度目にみたシーンから受けるそれとは全く別物になっている・・・。

この作品のテーマは何なのだろう。
戸籍制度の穴に落ちて「私」を「私」として証明できなくなった女性の悲しい物語なのか。貧困やヤングケアラー、一度落ちた者を救済する制度の弱い社会の問題なのか。愛なのか。
それは観る人によって解釈がちがうものだから、正解はない。
ただ、この作品を観て感じたのは、静かな佇まいの中にも、心の奥底に確固としてある「私として生きたい」という主人公の強い意思だ。彼女の「強さ」は子供の頃の場面から感じられた。

その意思を、強い言葉や動きで表現しない演出。杉咲花という俳優の演技。
感情を表に出さなくても、表情の変化に乏しくても、内から滲み出てくる何か。
季節はほとんんど夏だったように思う。気だるい暑さの中で滲み出てくる汗が何度もアップで映る。この汗には、主人公市子の悲しみや怒りといった感情が全部溶け込んでいるように思えた。

長谷川(若葉竜也)の行動で徐々に明らかになっていく市子の正体。長谷川の視点に寄り添ってみていけば、市子は悲しい、かわいそうな女という印象になるかもしれない。
しかし、どうだろう。
彼女がとった「私」を取り戻すための行動は、(それがほとんど発作的で衝動的な行為であったとしても)周りの人間の人生を確実に狂わせていっているのだ。悲劇である。
そう考えると、市子はとても恐ろしい女に思えてくる。底知れぬ怖さを持った女だ。

ほとんんど「素」の無表情に近い顔と演技で主人公市子を演じる杉咲花からは、いわゆる俳優の「オーラ」とは違う、形容しがたい「何か」がじわじわと迫ってくるものを感じた。
ああ、そういえば、顔面アップのポスタービジュアルからは、こちらに向かって「何か」を訴える力を強烈に感じたなあ。

戯曲の映画化と知って、なるほどと思った。悲しみ、哀れみ、絶望、悪、善、愛。一人の女の半生を通じて見せる。他人語りで見せる。最初と最後は同じシーンで。彼女の秘密を知った観客が、同じシーンを最後に見て何を思うか。
それを問いかける。問いかけられる。残った余韻の中で考えさせられる。
そういう映画なのかもしれない。

杉咲花に底知れぬ何かを感じた。

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TS

3.5杉咲花さんの実力が存分に

2025年3月16日
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無戸籍の市子の壮絶人生を描く
この重い背景の市子を演じる彼女の凄さに唸る

杉咲花さん以外オール関西人で固めたキャスティング
その中で違和感なく完璧に話せた関西弁のセリフ
耳が相当いいのか才能という他ならない

この問題は全国各地に実在するんだろう
生きづらいと思う

全体的に佳作だがちょっとなというところが散見
女性登場人物の全員が一人称「ウチ」と言ってるが、最近の関西弁はここまで濃くない
徳島へ大阪から行くのに必然性がない限りフェリーは使わない。遠くへ探しに来たという見せ方にしてもそれは違う

キャスティング完全勝利の作品でした

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零式五二型

3.0「市子、ありがとな」

2025年3月16日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

 長谷川は三年同棲している市子にプロポーズするが、翌日彼女は失踪してしまう。途方に暮れる彼のところに、市子を探している後藤という刑事がやってくる。長谷川は、彼女の友人、勤め先、高校の同級生を訪ね、壮絶な過去と刑事が探している理由を知る。
 最近観た「ある男」「アンダーカレント」を思い出しました。無戸籍なのがばれるから逃亡したかと思ったら、さらに別の理由があったとは。一つだけではない大きな過ちがあるとはいえ、彼女に慎ましい幸せを、と思いました。しかし、二通り考えられる結末は、より悪い方なのでは。

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sironabe

5.0市子

2025年3月14日
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市子は確かに存在するのに無戸籍。苦しい。小さなことに喜びを感じる市子は苦しい経験をしてきたのだと思った。色々なことが交差し行き着く先についている。終始目が離せない。

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のん

妹の名前は普通「民子」だろ❤

2025年3月11日
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マサシ

3.5タイトルなし(ネタバレ)

2025年3月9日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

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わんわん
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