フェラーリのレビュー・感想・評価
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ほぼ原作通りだが、少し手加減?
原作のブロック・イェイツ著の伝記本は、フェラーリ関連書籍にありがちなヨイショ本ではなく、エンツォ・フェラーリを表裏のある気難しい冷徹なレース狂としてその一生を描いた名著である。
今作は、その長い原作の内から、1957年の公道レースであるミッレ・ミリア参戦に焦点を絞って描いたとのことだったので、そのレース場面が多いのかなと思っていたのだが、実際は夫婦関係が冷めきった妻ラウラと妾リナとの三角関係などの私生活や苦しい会社経営で苦悩するエンツォを描いておりエンタメ色は薄い。
当時の雰囲気をよく再現しただろう映像は美しく、またエンジンの咆哮もいい音なので、ぜひ劇場で鑑賞して欲しいが、フェラーリマニアらしいマイケル・マン監督としては、エンツォが市販車を買う客を馬鹿にしていたことなどに触れなかったのは、少し手加減したのかなという気がした。
「グッチ」の映画好きなら是非。レースシーンは少な目。
今年244本目(合計1,336本目/今月(2024年7月度)7本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
(前の作品 「先生の白い嘘」→この作品「フェラーリ」→次の作品「」)
冒頭タイトルにも書いたのですが、2023年だったかの「グッチ」を扱った、タイトルも「グッチ」であった映画に近いテイストです(イタリア語が少し出る点なども)。「グッチ」は展開上、いきなり商法会社法の話をしたりマニアックかなぁという印象はありましたが、こちらはほとんどなく、むしろ物理(工学?)の話を若干する程度なので安心です。
展開的にこういった「会社の成り立ちや個人間の交流・確執」に多くの焦点があり(登場人物が結構多いので注意。一度見ただけだと登場人物の整理がつかないかも)、いわゆる「レースシーン」は映画内では時々、映画もクライマックスという部分で流れますが、いわゆる「カーレース映画」ではないので(まぁ、そう解釈する向きもあると思いますが)注意といったところです(そういった映画が見たい方は、VODですが、アライブフーンなどを選択しましょう)。
典型的にパンフレット等があると有利かなといったところですが、最終上映がはじまると売店がしまっていたので無理でした。ただ、映画作品そのものは、上記に書いたように登場人物がやや多めかつ、レースシーン少な目という点において好き嫌いあるかなといったところですが、冒頭に述べたように「グッチ」(映画)が良かったなという方にはおすすめの映画で、そこに尽きるような気がします。
採点上特に気になった点はないので(突然、エンジン工学の話などをするシーンはやや厳しいものの、原理から易しく説明しているので文系の方にもある程度推測がききそう)フルスコアにしています。
エンツォ・フェラーリ‼️
フェラーリの創業者エンツォ・フェラーリの伝記映画‼️破産寸前に陥った会社を立て直すため、過酷なロードレース「ミッレミリア」に挑む主人公と、共同経営者である妻ラウラとの愛憎が描かれてます‼️この夫婦を演じるアダム・ドライバーとペネロペ・クルスの演技が素晴らしいですね‼️ただアダム・ドライバーはビジュアル的にはエンツォ・フェラーリにはまったく似てないです‼️そしてレースシーンの迫力‼️特に事故のシーンはCGが粗いんですけど、マイケル・マン監督にしてはなかなか残酷な描写でビックリしました‼️事故の責任追及されるフェラーリを描く終盤からエンドクレジットまで、終わりを急いでる印象があって、マイケル・マン監督にしては今作は演出のキレが悪いと感じさせられました‼️そしてやはり私は今作のような伝記映画には頭をひねってしまいます‼️エンツォ・フェラーリはイタリア人で、周りのキャラもイタリア人‼️それをアメリカやイギリス、スペインの俳優がイタリア語ではなく英語で芝居をされても、いまいちリアリティがないと思います‼️
One Condition
世界的自動車メーカーの創業者、エンツォ・フェラーリとその妻ラウラの苦悩の時代を描くドラマ色の強い作品でした
カーレースとレーサー/開発者に焦点を当てた「ラッシュ」や「フォードvsフェラーリ」とは少し毛並みが違い、経営者とその妻の強かさと傲慢さが印象的な「ハウス・オブ・グッチ」寄りか(くしくもこちらもアダム・ドライバーさん主演)
作中一貫して良かったのはペネロペ・クルスさんの演技
最後の「願望」に彼女の苦悩全てが回収された感じで、あれがなければ読後感はかなり変わったかも
そして史実でもエンツォはそれを守った様です
実質的な条件だったんですかね
という事でドラマパートも見応えがありました
ありがとうございました
終盤、カーレースの臨場感はスタイリッシュなアクションが素晴らしいマイケル・マン監督の真骨頂
1957年という時代設定、レトロな車の疾走・建築物・風景に目を奪われていたら突然・・・
車酔い注意
特に車が好きというわけではなく、フェラーリは馬のマークの速い車というくらいの、知識とも呼べない浅い情報しかないけど、予告編が面白そうだったから鑑賞。
エンツォは傲慢だし、ラウラはヒステリックだし、まあ好きになれない二人。
しかし終盤のラウラは、なかなか肝の据わった感じで嫌いじゃない、がその直後、やっぱり好きになれない人だった。
流石にレースのシーンは圧巻の迫力、だけど酔う。体質の問題だろうけど、あまり前列だと気持ち悪くなるかも。
しかもあんなん知らなかったから、不意打ちの衝撃に驚いた。
とはいえレースシーンだけでも観る価値はあったかなと思う。
アダム・ドライバーは太ったり痩せたり老けたり若返ったり、デフォルトの状態は一体どれなんでしょう?
<2024年も半分過ぎたので上半期のお気に入り10>
石岡タロー
あんのこと
梟ーフクロウー
ルックバック
青春18X2
夜明けのすべて
アーガイル
弟は僕のヒーロー
コット、はじまりの夏
悪は存在しない
深い悲しみ
ラウラの生涯を深掘りしたくなった
フェラーリといえばディーノ
フェラーリの栄光以上に影の部分が重厚に描かれる。『フォードvsフェラーリ』のテイストを若干なりとも期待していたのだが、フェラーリの妻の強烈な一発で、人間ドラマに引き込まれる。
フェラーリが、息子に内燃機関を説明するシーンがある。吸気口に入り込んだ蟻に例えて、視覚的感覚的にガソリンがエネルギーに変わる様子を説明する。息子にレクチャーする姿は、楽しくてしょうがないといった感じで、最高のエンジンを求めてやまないエンジニアの性を強く感じる。
かと思えば、レーサーに対しては、「死をも覚悟して臨むべし」といった内容の檄を飛ばし、経営者としての冷徹な面も持ち合わせる。
あわせて、フォードとフィアットを競わせて会社の値を吊り上げる戦略家としてのエピソードもあり、『フォードvsフェラーリ』の前日譚としても面白い。
スーパーカー世代の自分としては、フェラーリといえばディーノ。ディーノといえばフェラーリ。
栄光の影に悲劇あり。そういった物語でございます。
心の庭に咲くバラは…
「死と背中合わせの情熱だ。そして恐るべき喜びだよ」
スポーツカーの歴史に名を遺し、モータースポーツ界の盟主として君臨する"跳ね馬"フェラーリ社の創業者エンツォ・フェラーリと彼の家族の物語。「スターウォーズ」新三部作のアダム・ドライヴァーが特殊メイクで59歳(1957年当時)のエンツォを演じる。監督は「ヒート」のマイケル・マン。
元レーサーのエンツォは1947年にフェラーリ社を設立し、妻ラウラ(演:ペネロペ・クルス)と共同経営していた。しかしエンツォには戦時中から交際していたリナ(演:シャイリーン・ウッドリー)という浮気相手がおり、彼女との間にピエロという隠し子をもうけていた。1956年、実子ディーノが病気のため24歳で急逝したことを機にエンツォとラウラの間は冷え込み、離婚も秒読み状態になる。1957年、ライバルであるマセラーティ社が当時イタリア最大の自動車レースであるミッレミリア優勝に向け気炎をあげるなか、エンツォは闘志と裏腹に自社のマシンの不安定なパフォーマンスにより契約ドライバーを次々と失う。時を同じくして、スペインからアルフォンソ・デ・ポルターゴ(演:ガブリエル・レオーネ)がドライバーとして売り込みに来る。
僕はF1のスクーデリア・フェラーリのファンだ。一時期ほどではないが、現在でも「ティフォシ」の端くれくらいの矜持はまだ持ち合わせている。映画史において、フェラーリは常に敵として描かれてきた。「グラン・プリ」(1966)然り「フォードvs.フェラーリ」(2019)然りである。打ち負かされる跳ね馬など観たくもないから僕は常にこれらの作品を拒絶してきた。今般、そんなフェラーリが珍しく主役として描かれるということでやや期待値高めに観ることにした。
率直に言って、少し思っていたのとは違うかなという印象。これが観終わって1日、1週間と経つとどう気持ちが変化するかはまだ分からないが、ジワジワと描いた感はある。そして華やかなロッソ・コルサの車体とは裏腹に作品のトーンは終始暗い。特にラウラ役のペネロペの暗さは凄まじい。暗黒面の象徴とも言うべきアダム・ドライヴァーを前にしてここまで暗くなれるのかというくらいに暗い。レーシングの映画なのだから、もう少し吹っ切れた描き方をしてもよかったのではないかと思った。まとまりがいいとも言えるが、個人的にはどっちつかずな感じが否めなかった。
それでも、1957年ミッレミリアのシーンは大迫力。当時の自動車も数多く登場し、環境に配慮した現在ではもはや拝めなくなったモーターサウンドをじっくり堪能できる。剥き出しの車体に不十分なヘルメット、当時のドライバーが如何に死と隣り合わせだったかが窺える(これが後々ショッキングな展開をもたらすのだが…)。
気持ち、もう少し重厚感(基本英語でやりとりしている違和感など)が欲しかったが、サウンドが聴けたから良しとしよう。
俯瞰
フェラーリの人生を駆け巡る
公開日に早速鑑賞!アダムドライバー主演なら観ないとと期待して観に行った。
レースにかけるエンツォフェラーリの物語かと思ってたけど、家族の話でもあるんやね。トップとして仲間が死んでも非情にならないといけない場面もあるし、父親夫として責任を取らないといけないところもあるし…ちょっと思っていた内容と違った。爽やか…とはいかずそこそこエグいシーンも出てくるが、あんな公道でレースをやっていたなんて驚き。
テーマがちょっとブレていた気がするので家族愛をテーマにするのか、レースをテーマにするのかどちらかでもよかったかもしれない。
ラウラを演じていたペネロペが印象的やった。一緒に観に行った人がアダムドライバーやと気がついておらず、え!スターウォーズの人なん!?と驚いていた。どちらもいい俳優さん。
エンツォ・フェラーリという人の人生の映画
「フォードVSフェラーリ」とか「RUSHプライドと友情」みたいに迫力あるレースシーンがメインかと思っていたら後半だけで、ほとんどがエンツォ・フェラーリの人生の内容でした
それはそれで面白く観れたけど、私にはこのエンツォ・フェラーリの人間性を受け入れるのはちょっと難しかったです
会社倒産の危機を脱するためにレースで優勝しないといけないのは理解できるけど、ドライバーにブレーキを踏むなという指示とかどうなん…そんな社長のためにレースに命懸けたくないよねとか思ってしまいました
私生活でも浮気して子供までって
いやもうそれはだめでしょ
夫には浮気され、一人息子もなくして、姑は意地悪だし、奥さんのラウラが可哀想でした
それでもあの小切手の使い方は潔くカッコ良かっです
浮気相手の子供への対処は子供が可哀想ではあるけど、そこは彼女のプライドなのか批判する気にはなれませんでした
そのラウラ演じるペネロペ・クルスがほとんどノーメイクぽく、いつもの美しさ封印で好演されてたと思います
そして後半街中や田舎の道路でのレースシーン、きれいなイタリアのロケーションだと持っていたらあの事故シーン
かなり観るのが辛いシーンでした
そんなレースがあっての今のフェラーリ社
真っ赤なフェラーリをこの作品を観る前みたいにカッコ良く思えなくなったような気がします
タイトルはフェラーリだが内容はエンツォの話し
フェラーリさんのヒューマンドラマ
映像が。。。。
マイケル・マン監督らしさ
⭐︎3.2 / 5.0
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