「心の倦怠感が抜けぬまま…」フェラーリ ねもちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
心の倦怠感が抜けぬまま…
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有名車フェラーリ…男気あふれるレースシーンや華麗なる一族の派手な物語だと思っておりましたが
下を向き重苦しい溜息をつきながら劇場を後にした程予想外に重めの物語でした
フェラーリ自体に興味も知識もありませんが
エンツォに対する世間の見方は様々なのだろう
謎めいた伝説の人物を深掘りし理解する事は私には多難でしたし
「兄じゃなくてお前が死ねばよかった…」
実の母親が発した言葉は痛みが走りました
個人的には妻ラウラに目線が集中していました
愛人リナの家は緑に囲まれ日の光が入り込む
明るい家に反して全体的に暗くインテリアも
ただ寒々しく置かれている印象のラウラの家
彼女の病みがそこにも表れてる気がしてしまった
息子を亡くし愛人とその息子までいる夫とは完全に冷めた関係…常に病んでいる彼女の気持ちの堕ち方や悲嘆さをペネロペ・クルスが深痛な程の名演技で見せる⭐️
終盤のレースシーンはクラッシックカーのバーチャルゲームをしているかの様な臨場感は味わえましたが
あの目を背けたくなる悲惨な事故を
あそこまで再現したのには何が意図や伝えたい事があったのだろうか…必要だったのかと凡人には理解出来ませんでした
この作品の最大の見せ場はエンツォを立ち振る舞いから呼吸の仕方まで細く研究し最高技術メイクで元顔さえ忘れてしまいそうな
アダム・ドライバーの精巧な演技
先に述べたペネロペ…キャスト陣の演技バトルが一番の収穫でしたね!
実はサラ・ガトン目当ての鑑賞でしたが
も少し登場シーンと台詞が欲しかったと💦
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