「幸せそうに見えない男」フェラーリ momoさんの映画レビュー(感想・評価)
幸せそうに見えない男
過去の栄光、地位、名誉、妻に愛人に、息子たち。
何もかも手に入れているようでいて、全く幸せそうに見えない男、エンツォ・フェラーリ。
ひたすら自分の信念を貫いて、車を作って走らせるのではなく、走らせるために車を作る。
共同経営者でもある妻とは簡単に別れられるはずもない。
浮気を隠し通すことも出来ず、気の強い妻には銃を向けられる。鬼嫁怖っ!
そして愛人にはすっかり呆れられている。
愛人の子供をいつまでもフェラーリと名乗らせずにグズグズしている。
私生活はほんとにダメダメな男。
客観的に見たら自分の思うように好き勝手しているのに全く幸せそうに見えない。
死んだ息子への愛は感じるがその瞳は物憂げだ。
起死回生を賭けたレースでは、え!夜に?え!雨天決行?
え!こんな人の近い街中を走るの?
と驚きの連続。
よくこんな昔の車を再現して走らせてくれたよなあ。と手に汗握るカースタントにも感心し切り。
ドライバー達は勝者と、リタイヤした者、事故死した者と、明暗が分かれる。
レース前に恋人に書いておいた手紙はその時代ならでは。
メールやLINEでは味気ないな。
手紙っていいなと思った。
それにしても悲しいお知らせだったけど…
ヘルメットとゴーグルをつけただけであの猛スピードのカーチェイスは忘れられない。
これからはフェラーリのロゴを見ても今までと見る目が変わるだろう。
おはようございます。初めましてでしょうか?
”過去の栄光、地位、名誉、妻に愛人に、息子たち。
何もかも手に入れているようでいて、全く幸せそうに見えない男、エンツォ・フェラーリ。”
映画の全貌を的確にまとめたレビューですね。
エンツォ・フェラーリの事は「フォードVSフェラーリ」(名作ですね)を見た際に、色々と調べたのですが、実際には陽気な方だったという説が多いようですね。私も車製造の会社に勤めていますが、フェラーリとは真逆のフォードスタイルで車を作っているので、製造現場をもっと見せて欲しかったかな。では。返信は不要ですよ。