劇場公開日 2024年5月3日

  • 予告編を見る

「人間を兵器にするなどあってはならない」人間の境界 アベちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0人間を兵器にするなどあってはならない

2024年7月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

2時間半のこの大作映像に完全に釘付けになり、自分の中で衝撃が走り、エンドクレジットが終わってもなかなか立ち上がることが出来なかった。
世界で起きてる許されない現実は沢山あるのだが、ほとんど報道されなかっただろうこのベラルーシとポーランド両国の非人道的な所業に途轍もない怒りを覚える。そして全く知らなかった自分に反省する。知ることと伝えることしか我々には出来ないが、1人でも多くの人にこの映画の存在を知らせたくなった。
難民の問題は島国の日本においては接せる機会はほとんどない。「マイスモールランド」のクルド難民の件だってほとんど誰も知らない。いくつもの国と接する国(EUとアラブ諸国等)にとっては日常的に起きている問題だ。ポーランドはウクライナ難民を200万人も受け入れるが、ベラルーシを経由してのシリア等からの難民は受けいず、金網を超え死体すら国境から投げ入れる。
国と国、それぞれの事情と時の政治に翻弄されるのは常に市井の人々となる。
難民、国境警備隊、活動家の人々の視点と行動はまさに「人間」としての「境界」を映し出していた。
やさしさや慈しみを失ったら「人間」ではいられない。
平和を希求しない為政者は存在しないでもらいたい。
この映画で学んだ、。

アベちゃん