「見るためにはかなりの知識を要するし、結局何を述べたいかはっきりしない」悪は存在しない yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
見るためにはかなりの知識を要するし、結局何を述べたいかはっきりしない
今年174本目(合計1,266本目/今月(2024年5月度)8本目)。
(前の作品 「水深ゼロメートルから」→この作品「悪は存在しない」→次の作品「」)
※ はじめていったミニシアターでお手洗いの位置などで迷ったため、10分ほど視聴が抜けている部分があります。
正直、かなりこう感想の書きにくい映画なのですよね…。
個人的には、補助金の在り方、適正な使い方という論点(行政法、一部地方自治法ほか)という観点で見たのですが、海外にも「補助金」という概念はあろうと思いますが、日本では「補助金」に関しては行政法上の争いが多く(行政と会社などが癒着しているケースほか)、補助金(助成金も含む。詳細後述)の返還を求める行政事件訴訟法の話になると日本、韓国など行政法が一つの分野として独立している国程度しか理解ができず、まず消去法としてこの映画が「海外で」賞を取っていることからすると、その観方で考えるのは難しく(海外の方が日本の行政法に詳しいということはおよそ存在しない)、正直「何を述べたいのだろう」という点にかなりいってきます。
エンディングの「あの部分」については賛否両論あるかな…といったところです。
典型的に2,3回みないと理解が難しいのではないのかな、といったところです。ただ、私も10分くらいお手洗いにいっていた部分もあるし、そうでない方も「理解が難しい」という声が多いようなので、程度の差はあっても理解はしにくい映画なのかなとは思います(幸いにも大阪市では2映画館で分けて放映しているため、2週以降行くことが可能)。
採点に関しては「わかりにくい映画だなぁ」と思った点はあるものの、私もお手洗いに抜けていた時期もあったし、他の方も書かれている通り、「観念的な悪」を見るのは難しい映画なのではないかな(視聴難易度は極めて高い)映画といったところで採点上考慮なしにしています。
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(減点なし/参考/補助金と助成金はどう違うか)
似たようなものですが、助成金は何かの条件が示されていて、「これをやりたいから金銭面でサポートしてください」と言えば条件が整う限り通ります(予算不足除く)。ただし、厚労省が行う「人」をターゲットにする助成金は、社労士以外が代行するとアウトです(行政書士がやるとアウト)。それ以外の経済産業省ほかの「助成金」は行政書士の独占業務です(こっちは今度は社労士がやるとアウト)。
これとは別に「補助金」というのは、「こういう建物を作りたいと思っていますが、一部費用を出してもらえませんか?」というもので、予算や国・地方自治体が求める条件(たとえば、民間運営の図書館なら、本は何冊以上にしなさいだのといったこと)を満たして、はじめて競争になるものです。もらえない場合もあります。コロナ事情においても活用されたのは「補助金」のほうが多いです。これも行政書士の単独業務です(まぁ弁護士は可能)。
異様にややこしいのが、日本には99%以上の会社が中小企業であり、それらの中小企業は何らかの形で中小企業診断士との提携を持っています。そして実際に「経営のコンサルタント」であるのは彼らであることは間違いありません。ただ、そうであるとしても、補助金の申請代行は中小企業診断士にはなく(これも行政書士以外がやるとアウト)、一方で行政書士に頼んでも「行政書士も(中小企業の)経営のプロではない」とはいえ、特にコロナ事情の2021年~の「補助金」に関しては(上述の通り、「厚労省の、人をターゲットにする」「助成金」(契約社員の無期転換などが代表例)は、明確に社労士の独占業務)、日本で「行政書士vs中小企業診断士」で火花を散らしていたことは実際に存在します。
※ この点、コロナ事情がある中で、、役所も「中小企業診断士しかないなら、行政書士に代行させろ」といって帰らせるのも難しかったし、そもそも役所でさえこの論点がわからず受け取ってしまったケースが存在した。
ただ、この論点は極めてマニアックなので、まさかそれを指して言っているわけではなかろうというところです(こんなマニアな話、誰も理解できない)。