劇場公開日 2024年4月26日

「明確なテーマを伝えるシンプルな話」悪は存在しない ゆるさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5明確なテーマを伝えるシンプルな話

2024年4月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

説明会のシーンで議論された、ろ過装置配置位置の問題。
そこで先生と呼ばれる方が諭した、
『上で起きたことは下が割を食う』という話こそこの作品のテーマでしょう。

グランピングを建てようとする芸能事務所の社長やコンサルが取り合わないから、
末端の社員が村民と向き合う羽目になる。

狩猟(趣味)を楽しむ人がいる反面、
傷を負わせた獲物を仕留めきれずに逃すから
山中で朽ちる獲物がうまれる。
※狩では傷を負わせた際、しっかり仕留める義務が生じます

霧の立ち込める野原で、娘は鹿と見間違えられたのでしょう。
よくある誤発事故です。
そこで死んだ子鹿を守ろうとする怒りの矛先が、
資本社会の末端にいたあの社員なのではないでしょうか。

ゆる