「 潜水艦映画は、『眼下の敵』以降、数々の名作を生んで来た「外れなし...」潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断 LaStradaさんの映画レビュー(感想・評価)
潜水艦映画は、『眼下の敵』以降、数々の名作を生んで来た「外れなし...
潜水艦映画は、『眼下の敵』以降、数々の名作を生んで来た「外れなし」のジャンルです。そして近年は、映像技術の進歩と共に海中シーンの緊迫感はますますリアリティを高めて来ました。更に本作は、これまで観た事のなかった、第二次世界大戦中のイタリア海軍の潜水艦物語なのです。これは、期待が高まります。
ところがです。潜水艦映画でありながら、海上の敵艦との虚々実々の駆け引きも、魚雷発射のハラハラも、艦内で空気が無くなって行く恐怖も殆どなく、宣伝文句である戦場のヒューマニズム物語すら動き出すのは漸く中盤以降になってからなのです。むしろ、イタリアらしい美意識と食文化を背景として、職業軍人たる艦長が綴る虚無的な叙事詩と映りました。そうか、こんな潜水艦映画もあるのかぁ。
そして邦題に注文。これだと、「コマンダンテ」とは潜水艦の名前の様に響きますが、Comandante = Commander (艦長)の事なのです。潜水艦映画である事をタイトルに謡いたい思いの反映なのでしょうが、ちょっと杜撰なやっつけ仕事じゃないかなぁ。
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