「タイトルなし(ネタバレ)」けものがいる りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし(ネタバレ)
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2044年、AI支配の社会。
働くために人間は、DNAに刻まれた過去の記憶を消さねばならなかった。
「浄化」と呼ばれるその工程のなか、ガブリエル(レア・セドゥ)は、1910年に出会ったルイ(ジョージ・マッケイ)との甘美で残酷な記憶を消すとともに、2014年の残酷な記憶を思い出すのだった・・・
といったところからはじまる物語で、ヒネった幻想譚のような映画。
輪廻や運命といった興味深い題材で、かつ、すべての出来事は実はAI世界の世界の出来事ではなかろうかしらん、というのは面白い。
が、いかんせん展開や演出がまだるっこしく、いささか退屈を覚える。
この手の作品は、90分ぐらいの尺で、短くまとめてほしいものだなぁ。
幾度か登場する部屋の中の鳩。
それは死の徴(しるし)。
なるほど、このイメージは面白い。
ヘンリー・ジェイムスの中編『密林の獣』の脚色・改変だとのこと。
小説は、どのような感じなのか興味を覚える。
エンドクレジットは二次元コードから、とは新しい試みだが、スマホの電源オンから起動するまでの間に二次元コードは消えました。
やはり、すべては仮想現実の出来事だったのかしらん。
連想した作品は、ファスビンダー『あやつり糸の世界』。
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