愛を耕すひとのレビュー・感想・評価
全107件中、101~107件目を表示
マッツの深さを改めて知る
マッツ・ミケルセン主演ニコライ・アーセル監督による、壮大なデンマーク開拓史物語。
脚本には「ライダーズ・オブ」のアナス・トマス・イェンセン。それとグスタフリンも一緒でしたね。そういえば本作もマッツは軍人役です。
果てしなく厳しい大地と自然が美しく、そこにある人間のドラマが分厚い作品。
貴族の称号をかけ、手付かずの荒地を開拓する。
その無謀とも言える野望の裏にあるのは、きっと自分たちを捨てた父への「成り上がり」という復讐心だったのでしょう。
暴君と言える執拗な有権者との争いの中で、小さな灯りが灯っては消えを繰り返す生活。
思いやりなど無い彼がそんな暮らしの中で、逃亡中に夫を亡き者にされた使用人や、家族に捨てられた少女と生活を共にするうちに温かみを知る。
その中でみせるマッツの芝居が素晴らしすぎるんですよ。
特にシワの刻まれた表情が実に良い。
一番印象的なのは少女アンマイ・ムスとの別れ。
一度目の別れの悔しさもですが、二度目の別れは寂しさを堪え笑顔で送り出すその心情はものすごい響きました。
そして再び孤独になって思い知る家族の大切さ。
彼の一番大切な事は何かに、そこでようやっと気付いたよう。
積み上げたものを捨てそこへ向かう彼に、ようやっと平穏が訪れたように見えました。
その波乱に満ちた人生の描かれ方、とても素晴らしかったです。
何より、マッツ・ミケルセンの深さを改めて知る作品でもありました。
マッツの演技が素晴らしすぎる!
愛を耕してきました〜!
重厚で壮大な傑作
すごい時代であった。
壮大であった。
荒れ狂う大自然と闘い、常軌を逸した極悪貴族と戦い、納得いかない国の対応にも負けず、とにかく痩せた広大な土地を開拓することに心血を注ぐ彼。
でもそこまでして彼が本当に欲しかったものは、名誉なのかお金なのかそれとも。。?
彼に足りないものは、彼自身は身分だと思ったのかもしれないけど、彼が心から満たされたのは多分愛だよなぁ。
彼の仕事ぶりを見るうちに、みんな彼が好きになって彼の周りに大事な人が増えていき、優しい愛が育っていくのがとてもよかった。
気が狂ってるとしか思えないサド貴族の暴虐の限りに、始終気分が悪くて、人間をまるで子どもが人形に乱暴するように弄ぶ様に反吐が出たわ。
その悪魔(もはやあいつは悪魔)が住んでる豪奢な邸宅も、メイドさんたちのお洋服も、姫の衣装も、とても美しくて眼福なのに何一つ心が踊らずずっと胸が苦しかった。
美しいものが大好きな私のトキメキを返せ!!と思ったよ!!
とりあえず、悩み耐え忍ぶマッツ氏を存分に堪能できました。
マッツ氏のファンの方におすすめです。
アフタートークでも出てたけど、すごくモテモテなので、彼じゃないと無理だったと思う。
かっこいいもんな、マッツ氏。
アマンダ・コリン
全107件中、101~107件目を表示