劇場公開日 2025年2月14日

「貧しさと権力による抑圧に耐えながら土地開拓を試みる話」愛を耕すひと 夏みかんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5貧しさと権力による抑圧に耐えながら土地開拓を試みる話

2025年2月16日
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今ほど人権が尊重されていない時代に開拓が難しいとされる土地の開拓を試みる話です。

立場の上下が非常にはっきりとした時代に領主から執拗に嫌がらせを受けながらも懸命に開拓を試みる主人公

軍人あがりでキツい性格の主人公が開拓にあたり仲間を増やしていきますが責任者としての辛い判断を強いられる場面が度々起こります。

いくつもの辛い場面を乗り越えた末に仲間にきつかった彼が「耕されて」自分の本当に欲していたものに気付きはじめます。
畑が大きな実りを迎えた頃に本当に欲したのは地位や名声ではなくかけがえのない物だった事に気付きます。

邦題の「愛を耕すもの」というのは畑を耕す過程で主人公に人としての実りを迎えさせた。
彼に本当に必要だった実りは地位や名声、作物等ではなく愛という実りだったという事かな、と思います。

辛い描写が多いので見終えた後にハッピーな気持ちになれているかは解りませんが続きが気になる面白い映画でした。

昔はこういう時代があった、こういった事が当たり前の様にあったという学びがある映画だなぁと思うので豊かな時代のありがたさが解る映画だと思います。

夏みかん