劇場公開日 2024年3月29日 PROMOTION

オッペンハイマー : 特集

2024年7月29日更新

【解説・考察】ここを押さえれば物語がもっと“わかる”
オッペンハイマーはなぜ苦しんだ? 聴聞会の目的は?
あの人は誰? あのシーンの意味は? 2回、3回、4回と
観に行きたくなる、微ネタバレありの徹底解説

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第96回アカデミー賞で最多7部門を受賞した「オッペンハイマー」(クリストファー・ノーラン監督)。3月29日に日本公開され、大きな話題となっていますが、同時にSNSを中心にさまざまな評判が飛び交っています。

1度鑑賞し、もっと内容を理解したい、あのシーンの意味はなんだろう、などと思う人はとても多いはず(その証拠に、Google検索では「オッペンハイマー 解説」などとサジェストされますよね)で、筆者もその1人でした。

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そこで今回の記事では、映画.com編集部が“映画「オッペンハイマー」が繰り返し観たくなる解説・考察”を書いていきます。本作は「2回目、3回目の鑑賞がさらに興味深くなる」作品でもあるので、この記事を参考にして、リピート鑑賞に向かってもらえればと思います。

もちろん、まだ観ていない人も参考にできるよう作ってあるので、ぜひ読んでみてくださいね!

※注意:微妙にネタバレがありますが、「本編を観る必要がなくなる」ような重大なネタバレは記述していません。

>>特集第1回(映画の基本情報・見どころ紹介)はこちら

>>特集第2回(ネタバレなしレビュー)はこちら


【予告編】この男が、世界を変えてしまった

【一気にわかる解説・考察】これを知っておけばOK
カラーと白黒? プロメテウス? 人々の目的は何?

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筆者自身が1回目の鑑賞で「もっと理解を深めたい」と思ったポイントを洗い出し、インタビューなどさまざまな資料をもとに分析・解説していきます。

実際、筆者も整理した情報を頭に入れて2回目を鑑賞したら、驚くほど作品が“わかる”ようになり、本作がなぜアカデミー賞7冠の評価を受けているのかが体感できました。より深く作品に入り込むために、以下を読み進めてもらえればと思います。


[ここを押さえて“もう一度”観よう①]
“カラーとモノクロ”を知れば、混乱する確率が大幅ダウン
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まず押さえておくとよいのが、この映画には2つの映像パートがある、ということ。ひとつはカラー映像。もうひとつはモノクロ映像。そしてカラーがオッペンハイマー(演:キリアン・マーフィ)の視点、モノクロがストローズ(演:ロバート・ダウニー・Jr.)の視点です。

ちなみにカラーとモノクロの違いは、単純に上述の“視点の違い”だけであり、現在・過去の意味は特にありません。初回鑑賞時に筆者は、無意識に“カラーが現在”“モノクロが過去”と考えてしまったうえに、さらに2つの視点と時系列が目まぐるしく入れ替わるので、「今、どの時代を描いているのかがわからない」と迷子になりました……。

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というわけで、筆者は2回目の鑑賞時には「2つの映像パートがある。カラーはオッペンハイマーの視点、モノクロはストローズの視点」と理解して臨んだところ、混乱はグッと軽減。さらに「モノクロパートは戦後の出来事を描いている」と認識しておけば、混乱はもっと減るでしょう。なぜならば、オッペンハイマーとストローズが初めて出会ったのは戦後の1947年なので、ストローズ・モノクロ視点は必然的にほぼすべてが戦後を描くことになります。

ちなみに、なぜ“視点を分けた作品構造”になっているのかというと……監督したクリストファー・ノーランは「オッペンハイマーという人物をより完全に理解するため、2つの視点を対比させたかった」とインタビューで語っています。

☆クリストファー・ノーラン監督が語る、視点をわけた意図

[ここを押さえて“もう一度”観よう②]
1回目観たときに、筆者が「??」となったシーン・言葉をわかりやすく解説
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つまずきやすい要素を、Q&A方式でサクッとまとめていきます。


Q:オッペンハイマーはとても苦しむけど、なんで?
A:完成した原爆がもたらす影響の大きさに気づき、深い罪悪感に苦しんでいた
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原爆の開発が成功し、実際に戦争で投下された後、オッペンハイマーは深い苦しみを味わうことになります。この気持ちの流れが「?」となりやすいので、把握することがとても重要です。

マンハッタン計画の開始当初は、オッペンハイマーは“原爆開発はとても意義のある研究”と考えていた模様。ユダヤ人であるオッペンハイマーは、原爆をナチスや敵国よりも早く開発することが重要だと、誰よりも強く感じていたからです。同時に迷いもあり、この研究が殺りくを引き起こす可能性もよく理解していたように描写されます。

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そして計画の終盤には、原爆が第2次世界大戦を終わらせる手段であると支持していましたが、自身の予想を超える悲惨な結果を目の当たりにし、強い罪悪感にさいなまれるようになったのです。

ゆえにオッペンハイマーは戦後、これ以上の惨事を招かぬよう、水爆(原爆を遥かに超える威力を持つ)をはじめとする“さらなる核兵器開発”を制限せよと訴えるなど、戦中とは大きく異なる考えを示します。

その苦悩の軌跡と、劇中で彼が何度かつぶやく「我は死神なり、世界の破壊者なり」という古代インドの聖典の一節を組み合わせると、本作のメッセージがくっきりと浮かび上がってきます。


Q:オッペンハイマーを、狭い部屋に押し込んで、大勢で取り囲んで尋問…あれは何をしていた?
A:冷戦下に吹き荒れた赤狩りを背景に、スパイ容疑をかけられたオッペンハイマーは、機密保持許可を問う「聴聞会」で“取り調べ”されていた
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“オッペンハイマーの聴聞会が何を目的としているか”も劇中であまり説明されないので、押さえておくと作品にしっかり入り込めます。要はこの聴聞会、「オッペンハイマーがソ連のスパイかどうかを取り調べしている」のです。

戦後、オッペンハイマーは核兵器も取り扱う“原子力委員会”に顧問として参加しますが、いくつかの理由(後述)によりソ連のスパイだと疑われます。疑いをはらすための聴聞会(または個人保安審査とも言われていました)が開かれ、狭い部屋で連日にわたって取り調べされたり、裁判のように証人の証言が聞き取られたりしました。

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さらに言うと、この聴聞会のゴールは“オッペンハイマーのセキュリティ・クリアランス(国の機密情報にアクセスできる許可や資格)が、取り消されるか否か”です。セキュリティ・クリアランスがなければ、オッペンハイマーは核関連の機密情報に触れられない=研究を続けられないため、事実上のキャリア終了を意味します。ここに、物語の終盤に明かされる“陰謀”があるのです……ぜひもう一度、映画館で目撃してみてください。

※オッペンハイマーがソ連のスパイだと疑われた主な理由4つ

1.第二次世界大戦終了後、アメリカとソ連の関係が悪化し、冷戦へ。ソ連=共産主義とつながりがある者を追放する“赤狩り”の嵐が吹き荒れた。

2.オッペンハイマーの妻、かつての恋人、多くの友人が共産党とつながりがあり、過去にオッペンハイマー自身も共産党の集会に出席していた。これで共産主義者だと疑われた。

3.戦後、アメリカの核兵器開発をオッペンハイマーが否定するようになり、このことが“ソ連の核兵器開発をアシストしている?”とみなされた。

4.ウィリアム・ボーデンという人物から告発があった。



Q:ストローズが厳しく詰問されていた“公聴会”…あれは何?
A:アメリカ上院で、ストローズがより責任の重い「商務長官」(日本の経済産業大臣) 指名にふさわしい人物かどうかを質疑応答した
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ロバート・ダウニー・Jr.演じるストローズの公聴会も、目的がわかりやすく説明されません。簡単に言うと、これは彼が商務長官(日本で言う経済産業大臣)に相応しい人物かを確認するための質疑応答をしています。

公聴会では、適性、経歴、政策への理解などから、ストローズが商務長官になっても問題ないかを判断します。ストローズ自身は、簡単な質疑応答だけで終わり、すぐに昇進できると思っていたようですが、予想に反し公聴会は強く尋問するようなトーンで始まりました。

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さらに、政策の話などではなく、なぜか「1947~54年にオッペンハイマーを危険視した理由」にしつこく質問が集まったため、ストローズは困ったように応答し、控室では憤っていました。

ちなみに公聴会は1959年に実施されたので、劇中の時代としてはかなり後期の出来事です。


Q:ストローズとオッペンハイマーは、仲が良い?悪い?
A:初対面時は友好的だったが、水爆推進派のストローズと、断固として反対するオッペンハイマーは対立を深めていく。対立の背後には、ストローズのコンプレックスがあった…
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本作でオッペンハイマーは“間違いの多い人物”としても描かれています。その間違いをよく象徴するひとつの出来事が、ストローズとオッペンハイマーの初対面です。

戦後、プリンストン高等研究所を訪れたオッペンハイマーは、会話の最中にストローズの過去を引き合いに「卑しい靴売り」と発言し、それまで穏やかな態度だったストローズは「卑しくない」と表情をこわばらせます。

その後、ストローズが水爆の開発を推し進める一方で、オッペンハイマーは水爆開発に断固として反対します。2人の仲は徐々に、しかし確実に悪くなり……。コンプレックスを刺激する一言が対立の種となり、大きく運命を狂わせていったのです。

クリストファー・ノーラン監督は、ストローズについてこう語っています。「彼(ストローズ)は、彼なりにカリスマ的でありながら、オッペンハイマーのように非常に欠点があり、非常に複雑だった」。これを聞くと、ストローズの心情を、本編で改めて確かめたくなると思います。


Q:ゼウスの火を盗んで人に与えて鎖でつながれた“プロメテウス”の話が度々出てくるけど、どういう意味?
A:プロメテウスにたとえて、科学者たちが開発した原爆がオッペンハイマーのその後の人生を大きく変えていくことに対する暗喩
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プロメテウスは、ギリシャ神話に登場する神です。神々の意志に反して人間に火を与え、その結果、人類の文明発展に貢献しましたが、主神ゼウスによって厳しい罰を受けます。そしてオッペンハイマーは、人類に火=原爆を与え、罪悪感や苦悩に縛られ、人生が大きく変わっていくこととなります。

つまりこの物語は、オッペンハイマーとプロメテウスを重ね合わせて表現しているのです。プロメテウスが引用される瞬間、「科学者が直面する創造と破壊のジレンマ」や、「知識の追求がもたらす恩恵と危険」を意味していると考えると、作品がわかりやすくなります。

ちなみに、本作の原作書籍のタイトル「American Prometheus: The Triumph and Tragedy of J. Robert Oppenheimer(原題)」は、オッペンハイマーを「アメリカのプロメテウス」と表現しています。


Q:オッペンハイマーが苦悩し続ける「世界を滅亡させてしまう」可能性とは?
A:原爆の爆発によって地球上の空気まで燃やす可能性がある“大気引火”現象が起こり得ることへの危機感
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本作は、世界滅亡の可能性についても描いています。そこで、劇中に何度も登場する“大気引火”という言葉がとても重要です。これは原爆の極めて強力なエネルギーにより、地球上のすべての空気が燃えてしまうことです。

マンハッタン計画の初期に議論され、科学者たちが計算した結果、「大気引火が発生する確率は非常に低い」と結論づけられましたが、オッペンハイマーは悩み続けます。それはなぜか? 発生の確率は「非常に低い」だけであり、「ゼロではない」からです。

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つまり自分たちの計算が間違っている、もしくは人知を超えた最悪の奇跡が起きれば、地球を滅亡させるかもしれないという状況で、実際に原爆実験=トリニティ実験は敢行されたのです。この事実をノーラン監督は「恐ろしい恐怖」と名付け、次のように語っています。

「トリニティ実験の下準備中に、オッペンハイマーとそのチームは、非常に小さな可能性を目にしていた。彼らがこの最初の爆弾のボタンを押して起動させたら、連鎖反応が起きて地球の大気を焼き、地球を破壊するかもしれない。いかに小さくても、その可能性を完全に排除することができる数学的、理論的根拠は存在しない。それでも彼らはボタンを押した。私は観客をその部屋に連れ込み、その会話が交わされる時に、ボタンが押される時に、立ち会ってもらいたかった。考えてみれば、実に信じがたい瞬間なんだ。それがどれほど危険なことだったか」

このように「原爆実験は世界を滅亡させる可能性がある」「オッペンハイマーは悩み続けていた」と踏まえると、該当シーンの“感じ方”が変化するでしょう。本作のリピート鑑賞は、“初回鑑賞時と違う感覚”が連続するのです。


Q:オッペンハイマーとアインシュタインの関係は?
A:ともにドイツ系ユダヤ人であり、オッペンハイマーは物理学の天才としてアインシュタインに相談することがあった。
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オッペンハイマーとアインシュタインの関係も、作品理解にはとても重要です。特に印象的なのは、戦後、プリンストン高等研究所で再会した彼らが、池の畔で“あること”を語り合うシーン。

オッペンハイマーがアインシュタインに何かを言います。そしてアインシュタインは、遅れてやってきたストローズがにこやかに挨拶するのに目もくれず、恐ろしい形相で去っていきます。

クリストファー・ノーラン監督
クリストファー・ノーラン監督

池の畔で、2人は何を話したのでしょうか? ストローズは「私の悪評」と予想しましたが……。物語の最終盤のネタバレを避けるため、ここでは内容に言及しません。ですが、少なくとも「ストローズの悪口や悪評ではない」と認識しておくと、作品のメッセージが非常に伝わりやすくなります。

オッペンハイマーとアインシュタインが交わす言葉の数々。ぜひ本編で確かめていただければと思います。


[ここを押さえて“もう一度”観よう③]
豪華キャスト演じるキャラを知ることが超重要…本編で確かめたくなる、顔写真&名前&キャラクター紹介
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記事中で結構な文字数を割いて書いてきましたが、この項目が解説としては最後です。

キャラクターの多さ、説明の少なさ、そしてキャストの豪華さも、本作の大きな混乱ポイントのひとつ。ゆえに事前にキャラクター情報を頭に入れておけば、脳のリソースをほかの細かいところに向けることができます。

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★J・ロバート・オッペンハイマー(演:キリアン・マーフィ)

アメリカの天才理論物理学者。マンハッタン計画をリードし原子爆弾を開発・製造した。しかし原爆投下による惨状を知り、その破壊力に対して苦悩することとなる。

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★キティ・オッペンハイマー(演:エミリー・ブラント)

オッペンハイマーの妻。愛称は“キティ”の植物学者で、知り合った時点では既婚者だった。子育ての孤独や生活の不満などからアルコール中毒に。しかし生涯、オッペンハイマーの味方として支え続ける。

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★レズリー・グローヴス(演:マット・デイモン)

アメリカ陸軍工兵隊の将校。マンハッタン計画の責任者であり、オッペンハイマーに白羽の矢を立てる。開発を急かす政府からの圧力に腐心する。

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★ルイス・ストローズ(演:ロバート・ダウニー・Jr.)

アメリカ原子力委員会の委員長。戦後、オッペンハイマーをプリンストン高等学術研究所の所長に抜てきし、原子力委員会にも迎え入れる。頑固で野心に満ちた人物で、やがて水爆実験をめぐって対立を深めていく。

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★ジーン・タトロック(演:フローレンス・ピュー)

精神科医。オッペンハイマーとは1936年に出会い、恋仲に。ジーンが共産党員であったこともまた、オッペンハイマーの運命を狂わせてゆく。

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★アーネスト・ローレンス(演:ジョシュ・ハートネット)

核物理学者。オッペンハイマーと意気投合し、カリフォルニア大学のラボでともに研究を行う。その後、オッペンハイマーがマンハッタン計画に関わることを支援する。

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★ボリス・パッシュ(演:ケイシー・アフレック)

アメリカ陸軍の防諜部将校。ナチス・ドイツの核開発計画の調査を進め、後に人事保安委員会の公聴会で、オッペンハイマーの共産主義への傾倒疑惑を証言する。

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★デヴィッド・L・ヒル(演:ラミ・マレック)

イタリアの物理学者エンリコ・フェルミの助手。フェルミとともにマンハッタン計画にも参加するが、のちに日本への原爆使用に反対する請願書に署名する。

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★ニールス・ボーア(演:ケネス・ブラナー)

デンマークの理論物理学者で、オッペンハイマーの心の師。精神的に追い込まれていた若きオッペンハイマーに対して、理論物理学の道を薦める。1922年にノーベル物理学賞を受賞している。

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★フランク・オッペンハイマー(演:ディラン・アーノルド)

ロバート・オッペンハイマーの弟で、素粒子物理学者。兄とともにマンハッタン計画へ参加。自身の妻に影響され、兄の助言を無視して共産党に入党した過去がある。

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★イジドール・ラビ(演:デビッド・クラムホルツ)

物理学者。若き日のオッペンハイマーと知り合い、親友となる。マンハッタン計画にはコンサルタントとして参加し、晩年までオッペンハイマーを支えた。

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★ヴァネヴァー・ブッシュ(演:マシュー・モディーン)

軍事にまつわる“科学研究開発局”の局長。マンハッタン計画の初期段階を率いた。どの都市を標的にするかという議論にも加わっている。

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★ハーコン・シュヴァリエ(演:ジェファーソン・ホール)

オッペンハイマーの友人であるフランス文学教授。シュヴァリエもまた共産主義者であったことが、後にオッペンハイマーの運命に少なくない影響を与える。

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★エドワード・テラー(演:ベニー・サフディ)

ハンガリー出身の理論物理学者で、アメリカに亡命してきたユダヤ人。マンハッタン計画ののちに水素爆弾の開発を推進し、オッペンハイマーと対立する。狡猾で気まぐれな性格。

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★ウィリアム・ボーデン(演:デビッド・ダストマルチャン)

連邦議会原子力合同委員会の元事務局長。オッペンハイマーに対する告発を行い、聴聞会のきっかけを作った。

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★アルベルト・アインシュタイン(演:トム・コンティ)

ノーベル賞受賞物理学者。オッペンハイマーとはプリンストン高等研究所の同僚で、良き相談相手でもあった。


●まとめ:未鑑賞者は今すぐ映画館へ。
鑑賞済みの方はもう一度、二度と映画館へ…「オッペンハイマー」の全貌を、自身の目で確かめて
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以上、映画「オッペンハイマー」がもっと深くなる解説・考察はいかがでしたか?

繰り返しですが、「オッペンハイマー」は、2回、3回目がさらに興味深い映画です。1回では気づかなかった新しい発見があり、さらに通常版、IMAX®、Dolby Cinema®、35ミリフィルム版と多彩なフォーマットで鑑賞できます。

本年度のアカデミー賞で最多となる7部門に輝いた一作。映画館で、ご自身の目で、その全貌を確かめていただければと思います。

公式サイト:https://www.oppenheimermovie.jp

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