「アメリカは2回ほど原爆を落とされるべきでは?」オッペンハイマー ヤマモトさんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカは2回ほど原爆を落とされるべきでは?
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なんだこりゃ?
物理学者のプライドとか嫉妬とか恥をかかされた復讐がどうとか。
共産主義だとかスパイがいたとか不倫しましたとか。
色々描かれてるけど、本旨はオッペンハイマーが作ってしまった核兵器について後悔することじゃないのかね?
ところが原爆の真実の姿は全く描かれない。オッペンハイマーは原爆の真の恐ろしさをまるで理解していない。なのに強烈に後悔したり罪悪感にさいなまれたりしている。
なんだそりゃ?である。
このテーマでストーリーを作るなら実際にヒロシマ・ナガサキで何が起きたのか、オッペンハイマーが作った核兵器によって何がもたらされたのか、きちんと描かないとダメだろ?
この映画を観たアメリカ人が理解できるだろうか?自らの祖国が行った民間人の大量虐殺について。
民間人虐殺人数のベスト3は1位が広島原爆、2位が東京大空襲、3位が長崎原爆であるということを、アメリカ人は知るべきだ。もちろん世界中の人々もだが。
そこ、つまり原爆の悲惨さをまったく描かずにまとめたところにアメリカ人のノンキさ、認識の甘さを感じざるを得ない。
これがいくつもの映画賞を受賞しているのだからやるせない。
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