劇場公開日 2024年3月29日

「原爆そのものの悲劇のストーリーではない。」オッペンハイマー Kenty Michaelさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0原爆そのものの悲劇のストーリーではない。

2025年3月24日
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鑑賞方法:映画館

怖い

知的

難しい

オッペンハイマー自身の栄華、苦悩と後の没落を描いた映画であり、原爆の悲劇を描けという意見は根本的に間違っている。その上でレビューを書く。
一部は史実と異なるストーリーだが、3時間にも及ぶ本作品において、オッペンハイマーは未来を見据えることの出来ない人物として描かれている。それ故の一時の栄光、そして原爆が日本に投下されたあとの苦悩・後悔、その後の赤狩りによる没落までを彼自身の思考、彼を取り巻く周囲の人物とともに、繊細に描いている。
原爆投下についての理解を深めたい方には是非オススメしたいが、原爆投下そのものの悲劇を学びたい方にはおすすめはあまり出来ない。オッペンハイマーの人生についての物語であるため、原爆投下が直接的に描かれているわけではない。この点については留意されたい。

Kenty Michael