劇場公開日 2024年3月29日

「原爆開発者とスパイ」オッペンハイマー どん・Giovanniさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0原爆開発者とスパイ

2025年2月27日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

 J・ロバート・オッペンハイマー(キリアン・マーフィ)と、その妻キティことキャサリン・オッペンハイマー(エミリー・プラント)、それとロバートの元カノであるジーン・タトロック(フローレンス・ピュー)の三人は実在した人物で、原爆関係の実話をクリストファーノーラン監督が映画化したもの。視聴前にそれくらいの情報だけで挑みました。

 実際、観てみると登場人物の数はかなり多いのですが、しっかり覚えていなくてもストーリーを楽しむことができました。きっと詳しく知っていたら、もっと興奮できるかもしれません。
 回想シーンが沢山ありますが、演出が上手くて混乱することもなく、分かりやすくて良かったです。
 実験のシーンは臨場感があったし、アインシュタインの登場シーンも印象に残ります。
 当時の政府の深い闇について考えさせられました。スパイが存在していて、登場人物が騙されていたことが描かれています。

 日本の原爆についてどのような見解を持っていたとしても、J・ロバート・オッペンハイマー視点で描かれているので、整合性が取れるように作られていました。
 アメリカ政府が技術力を世界に誇りたいがために捏造した(大日本帝国において仁科博士が完成させた原爆を地上起爆させたという陰謀)と考えて視聴したとしても、公式発表の通りアメリカで完成した原爆を日本に運んで空中爆発させたことを疑わずに観たとしても楽しめる内容になっていて、見事な脚本だと思います。

 戦中・戦後の当時の雰囲気や人々の会話・表情も見ごたえがあり、キリアン・マーフィの圧倒的な演技力に魅せられました。

どん・Giovanni
満塁本塁打さんのコメント
2025年2月28日

どん様 こちらこそありがとうございます。勉強になります。考えてしまいますね
まあ公開時期は営業戦略でしょうけれども・・・横文字弱くてすみません🙏 失礼します😊

満塁本塁打
ゆーきちさんのコメント
2025年2月28日

アノーラと、名もなきもの、どちらもお勧めします!一気にアカデミーノミネート作品公開ですね!

ゆーきち
ゆーきちさんのコメント
2025年2月28日

共感ありがとうございました。今年のアカデミーはこの作品ほどの大作がなくて、予想が楽しいですwww

ゆーきち
Mさんのコメント
2025年2月27日

つい力が入るというのが不思議ですよね。ある意味それがこの作品の力なのだと思います。
「あくまでもオッペンハイマーの話」というところがこの映画の肝なのでしょうね。。

M
満塁本塁打さんのコメント
2025年2月27日

仁科さん理研 京都大学 にしてもすごい隠謀発想ですね。私には思いつかない奇抜ないい意味で😊発想です。
まあ 日本が持ってて制空権制圧してたら1億イヤ100億% アメリカ本土に1ミリも躊躇なく投下してたので、戦争は色んな意味で不思議かつ双方にとって無意味ですね。勉強になります📚。イイねありがとうございました😊😊😊

満塁本塁打
Mさんのコメント
2025年2月27日

いろいろ考えさせられる映画でした。
決して好きな作品というわけではありませんが、レビューにもつい力が入ってしまいました。

M
Moiさんのコメント
2025年2月27日

そうですね。責任の取りようがない取り返しの効かない一度使用すれば無力化するには人間の範疇を超えた時間と労力、究極的に人類と文明が滅亡してしまう可能性がある物を創造してしまった者として、その人に良心があるとすればその呵責でしょうね。

Moi
Moiさんのコメント
2025年2月27日

本作は様々な物議を醸し出しましたが最終兵器を生み出してしまった一科学者の人度なりと心の葛藤はよく描かれていたと感じました。

私も映画を観る前に積極的な情報収集(目に入って来てしまった情報は別として)をする事なく主観と経験で映画を選び観る派です。基本的には映画の原作やパンフも買わない人です。

Moi
トミーさんのコメント
2025年2月27日

共感ありがとうございます。
太陽を盗んだ男もそうだったですが、最初は自信満々に完成に夢中になっていた男が、いざ手にすると(使用すると)振り回され支配されていく様でした(周囲も巻き込む爆風?)。その波動は現在も影響を残してるんですかね。

トミー