「彼の後悔について」オッペンハイマー 由由さんの映画レビュー(感想・評価)
彼の後悔について
観終わってから、時々ふと主人公のことを考える。
世界に先駆けた開発に挑み、讃えられた。
でもそれは、讃えられることだったのか。
対立国より早い開発が必要などというけれど、それは、殺人兵器の開発を正当化する理由になるのか。
戦時下では、価値観が逆転してしまう。
大統領の台詞は、衝撃的だった。
学者の仕事は、単に新しい技術を開発することではないと思う。
開発に参加せず、開発者として名を残さなかった学者こそ讃えられるべきではないのか。
開発を成功させたときの、彼の戸惑う表情が印象的だった。
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