劇場公開日 2024年3月29日

「どんな道具も、使い方次第。」オッペンハイマー のりたまちびさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0どんな道具も、使い方次第。

2024年4月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

難しい

何回か置いてきぼりの憂き目にあっているノーラン監督なので、予習して、鑑賞。
時々迷子になりながらも、科学者が世界をどんなふうに感じているのかを垣間見ることができました。

原爆投下後、大統領と面談した際、自分が発明したものでたくさんの人が亡くなった事実に、「大統領、私は自分の手が血塗られているように感じます」と吐露した時、私はほっとしました。
この人は、科学者である前に、人間なのだと。
それに対して、「原爆を落としたことで非難されるのは、つくった君じゃない、命令を下した私だ」と大統領が怒鳴り、少々驚きました。
勝手な幻想ですが、アメリカ大統領は冷静で聡明なイメージをまだ持っているので(願望なのかもしれませんが)。
尋常じゃない重圧がかかる立場なんだなあ、絶対なれないけれど、100億ドル積まれてもごめん被ると心底思いました。

道具はしょせんモノなので、包丁のように、凶器にするか生活に有益なものにするかは人間次第。
だけど、強力な武器を持ち、大義名分を与えられたら、歯止めがきかなくなるのも人間。
オッペンハイマーが水爆開発に反対の立場をとったところに、彼の良心を見ました。

個人的に、歴史上の人物と思っていたアインシュタインが登場して、ハイになりました♪
え、100年前には生存していたんだ!と驚きました。

長い映画なので、シアタス心斎橋のコンフォートシート(寝転がって観れます)で鑑賞したら、仕事帰りだったこともあり、ところどころ居眠りタイムが発生しました。
映画終了後はトイレ大渋滞。
上映時間2時間半くらいにしてもらえるとありがたいです。

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のりたまちび