「語りたい要素満載」オッペンハイマー jedaimasterさんの映画レビュー(感想・評価)
語りたい要素満載
クリックして本文を読む
”新型爆弾”開発競争の中、政府・軍部から猛烈な督促を受けつつ迎える実験日。暴風雨。嵐は止むのか?実験は延期か?しかし主人公は天候を予測し5時半には実験ボタンを押す決意を周囲に告げる。夜が明けてくる。止まない雨。さーどうなる? 歴史的にはわかっていることなのに、ここへ向かっていく緊迫感が半端ない。夜明け、晴れあがる。音響による畳み掛けもマックス。そして遂に!無音が訪れる。スクリーンの中は火の渦。露光オーバーの人々の表情が次々アップでスライドしていく。一巡して爆音が突然戻るっ!ここへ向かって物語は前半を終える。
この実験が成功することはわかっているのに、「うまくいくのか?大丈夫か?」と客席からハラハラ見守った自分。
3分くらい続いただろうか。火球の嵐の最中から、激しい動揺が湧き上がり涙目になってしまった。成功しちゃったよ。声にならない。
この両面体験は、人によって様々だろうけど、もう、まぁ見事というか。やってくれちゃったね。はぁ、圧巻でした。
そしてまたキャステイングに痺れました。物語にはまりこんで、ストローズがスターク社長だとはしばらく気づかず、なんかヘンリー・フォンダによく似た人がしゃべってるなーと思ってみてました。他、要所にそれぞれ多数配役された脇役さんたちは、自分的にとても馴染みの主役級が多かったことも、語りたい要素の一つです。大統領が、同時期のチャーチルだったことも納得の配役というか。それらのことは、しゃべりたい欲求が込み上げるも逆に多くを語る必要がないとも思える。この映画に参加する意義とか。
コメントする