「結局何でもそうだけど映画の『カティンの森』というか「勝てば官軍、負ければ賊軍」で勝てば正義で負ければ悪なのかなと思った。」オッペンハイマー Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)
結局何でもそうだけど映画の『カティンの森』というか「勝てば官軍、負ければ賊軍」で勝てば正義で負ければ悪なのかなと思った。
オッペンハイマーはEテレの『フランケンシュタインの誘惑』で見た。
知っていたのはマンハッタン計画の責任者だったことと、戦後は水爆に反対して重要な役職から外されていたこと。
この映画を見て新たにわかった事実は女好きだったことくらいかな?
実際の原爆投下のシーンが入っていないという批判があるようだけど別に気にならなかった。
オッペンハイマー側からすると広島、長崎で何十万人死のうと別に痛くも痒くもないし、よくわからないだろうから入っていなくてもいいと思う。
Eテレの方を見た感じでは、水爆に反対したのは平和の為というより、自分の業績が軽くなるか否定されるのがいやだったからとなっていたけど、こっちの方が正しいような気がする。
科学者ってそういう人が多いし、だから『フランケンシュタインの誘惑』みたいなことになる。
オッペンハイマーは原爆の父と言われているけど、原爆を投下された当事者でない日本人としては別に恨みはない。
オッペンハイマーがやらなくても誰かがやったと思うし、一人で開発したわけではないのでそれほど責任はない。
できればこの映画のアインシュタインみたいな態度でいてくれればよかったと思うし、一時的に失敗するか、何らかの理由でもう少し遅れれば広島、長崎の人は死なずに済んだのかなとは思う。
でも東京大空襲で使われて『フランケンシュタインの誘惑』でも放送していた「地獄の業火ナパーム弾」も同じような効果のある兵器だったから、ナパーム弾で空襲されていたら原爆投下に近い被害が出ていたかもしれない。
オッペンハイマーには恨みはないけど、原爆投下を決定した人(トルーマン大統領?)彼には恨みがあるかもしれない。
戦争を終わらせる為と言っているけど絶対違う。
第一の目的はどう考えても人体実験。
戦争を終わらす為やソ連への牽制だけなら最初はある程度の予告をして被害の少ない所に投下すればいい。
それでも戦争を止めないのなら都市部に落としてもいいけど、いきなり民間人がたくさん住んでいる都市部に投下する必要はない。
百歩譲って落とす必要があったとしても広島だけで十分で、長崎にも投下する必要はない。
広島がウラン型で長崎がプルトニウム型だったことからして、どう考えても人体実験だったとしか考えられない。
仮にアメリカ人の将兵の命を守る為で、戦後の日本を全て支配しようという目的もないのなら、ソ連の参戦を許せばいいだけで、そうすればアメリカは本当に何もしなくても戦争は終わっていた。
よくナチスドイツのガス室が悪の権化みたいに言われるけど、こっちもかなり極悪非道。
原爆やナパーム弾で焼き殺すより、ナチスドイツのガス室の方が苦しまない分だけ良心的にさえ思えてくる。
結局何でもそうだけど映画の『カティンの森』というか「勝てば官軍、負ければ賊軍」で勝てば正義で負ければ悪。
ヒットラーが「力は正義なり」とよく言っていたらしいけど、結局そういうことなのかなと思った。
現在ロシアがやっているウクライナ侵略だって、ロシアが勝てば正義とはならないかもしれないけど、また再び当たり前のことのようになって、力のある国はまた同じ様なことをやり始めると思う。
日本がアメリカと戦ったのは気が狂ったとしか思えなかったけど、弱い国がどうせ大国にやられるのなら、一か八か戦ってみようと思ったとすればなんとなく納得がいく。
昭和の時代、学校でいじめれていた生徒が、先生に「いじめられているので助けてください」と言うと、先生は「おまえが弱いからいけないんだ、悔しかったら強くなれ!」と言ってそれで終わりだったらしいけど、あながち不適切ではないのかも?