劇場公開日 2024年3月29日

「原爆投下擁護の話ではない」オッペンハイマー おまけさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0原爆投下擁護の話ではない

2024年4月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

前評判から思うこと
原爆の被害を直接描いていないなどよろしくない評判を聞いていましたが決して原爆投下擁護しているわけではないと思います。
ただアメリカ側の各々の関係者の視点から描写されていますので分かりやすく原爆が悪いものだ、という話を観たい人にはおすすめ出来ません。監督が原爆投下を賛美しているのではなく当時のアメリカ人がそう思っていたのです。そして正義はアメリカにあるという態度は今も昔も同じなのでイライラする人もいるでしょう。
直接核兵器の悲惨さを伝える映画というよりは作中の人物の思い、出来事から観客がその悲惨さについて考えるべき映画だと思います。
唯一納得がいかないのが被害を確認した主人公が集会で原爆被害者を幻視するシーンです。上半身モザイクなしのセックスシーンやらなんやら入れる割に、被爆者の爛れ具合がチャチな仮装以下です。せめて低予算スプラッタくらいの見た目にしないといけないのでは?

最後のほうは色々な話が出てきて難しいですが、アインシュタインの言葉、ラストのオッペンハイマーの妻が夫に嫌疑をかけられた時のセリフとラストのパーティーでの態度を合わせると主人公がどういう結末になったのかわかる気がしました。

おまけ