劇場公開日 2024年3月29日

「どうしてもうがった見方をしてしまう」オッペンハイマー 海渡さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0どうしてもうがった見方をしてしまう

2024年4月2日
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鑑賞方法:映画館

怖い

知的

難しい

原爆と思うから色々考えちゃうんですが、圧倒的な力を持つ大量虐殺兵器だと思えばもう少しフラットに考えられるかなーとも。
多分これは大事なことなんですが、この映画は原子爆弾が主題の近くにありますが、戦争映画ではなく「科学者の苦悩」映画です。多分。反戦とかそういう話ではないと思う。被爆国の人間だからこそ、うがった見方をしてしまうと思う。もちろん、私も。でもこれは科学を、未知を学び研究する人間のだれしもが到達してしまうかもしれない領域というだけ。そういう話だと思います。

被爆した現場の写真から目を逸らしたのだけは頂けないけれど、単純に科学者の苦悩と思うと不憫でもある。
正直私のトラウマはだしのゲンに比べたらぬるぬるの表現だったので、ああいう表現の有無を心配してるんだとしたら、あんまりないです。とはいえ皮膚がペリっとポロポロしたりするシーンがあるし、何より爆発音があるので注意。
いや、まあ、これがはだしのゲンに比べたらぬるい表現なのがこの評価の理由でもあります。生みの親なら直視しろ。使った国が作ってる映画なら直視しろ。と思っちゃうもんなあ。もちろんそういう映画じゃないからしなくたっていいんだけど。

結構冗長に感じたのと、時系列が行ったり来たりしていて(そういうの流行ってるんか?)正直わかりにくさがあったので星3で。役者さんの顔を覚えてたらあんまり混乱しなかったのかもしれないなとは思います。
ただ、率直に2023アカデミーの作品賞これなんだ?と思いました。

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海渡