劇場公開日 2024年3月29日

「凝縮された3時間」オッペンハイマー hiwaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0凝縮された3時間

2024年4月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

相対性理論の時間の観念について、素人ながらにどこかで聞き齧っただけのことをぼんやり思い出す。
これほどの人生を3時間に凝縮して、長く感じるわけがない。
映画は世界を変えられる?
描かれるのは教訓でもなく、道徳でもない。
かつて、様々な思惑があった。
純度が高かったり、そもそもは尊かったり、利に偏ったり、大義によりかかったり。
その集積で生まれてしまった、世界中が無関係ではないもの。
この天才主人公は観客の誰とも違うけれど、彼の苦悩は本当に他人事かい?
ただただ人間を描きだす表現が、かえって問いを突きつけてくる。
自分の無知を思い知る。観てよかった。

hiwa
Mさんのコメント
2024年4月3日

「その集積で生まれてしまった、世界中が無関係ではないもの」
様々な思惑の結果とはいえ、それが生まれたのは必然的にも思えます。オッペンハイマーがいなくても、誰かがその代わりをして、きっと完成してしまったのでしょう。

M