劇場公開日 2024年3月29日

「文句なし!緻密さが際立っていた作品」オッペンハイマー ナベウーロンティーさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0文句なし!緻密さが際立っていた作品

2024年4月1日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

難しい

文句なし!緻密なストーリー構成とこの伝記を映画作品にするノーラン監督の熱意をスクリーンから感じた。
広島、長崎の原爆被害者記述は某国営放送の番組でのノーラン監督インタビューやオッペンハイマー特集でも原爆被害者を描いていないと某国営放送アナウンサーの質問もあったが、これはネタバレになるので詳細は省くが、これは作品のあるシーンで上手く対比している。ここもノーラン監督の緻密さが見事。
この作品のポイントをまとめてみる。
1.観客に問いかける映画
上映が終わった後ふと思ったが、TAR、福田村事件を観た時も感じたが、観客に監督から問いかけられた気がしてならない。
2.俳優の演技は文句なし!
オッペンハイマーで一番評価したいのは出演俳優。キリアン・マーフィーやロバートダウニーJRら出演俳優の演技が素晴らしかった。アカデミー賞で出演男優、助演俳優賞も納得した。
3.1人称で通したのも素晴らしい
もう一つ評価したいのは1人称。ノーラン監督のインタビュー記事を見て知ったが、なるほどと感じた。これも評価したい。
4.時間軸をいじるのは健在
時間軸をいじるのはノーラン監督の十八番だが、今回もさすがと唸らされた。
確かに原爆への言及はあるが、それ以上に戦後アメリカの赤狩り騒動がここまで凄がったのも印象に残った。
アカデミー賞作品賞を含め七部門受賞も゙納得できる。
見事すぎる伝記作品だった。
オッペンハイマーはある程度調べておくといいが、観る当日は色々感情もあると思います。しかし、一旦忘れた方がいい作品です。見事。

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ナベウーロンティー