「オッペンハイマーの弁明」オッペンハイマー カール@山口三さんの映画レビュー(感想・評価)
オッペンハイマーの弁明
結局は、アメリカ合衆国の原爆投下について肯定派の作品に思える。
何故なら、
祖国敬愛ためにその行為の正当性を主張し、祖国愛で蓑隠れしているからだ。
ところが、
アルベルトが量子力学の蓋を開けなかった解が解ける。
最初の立ち話の疑問と、
途中の不明な囁きと、
ラストの忠告は実に俊逸な示唆だった。
そして、
それは更に、
彼が祖国ドイツを逃れスイスへ、アメリカへと移住していることで物語っている。
つまり、
アインシュタインは知足の人で、
弁明の人ではなく実行の人だということが解る。
こんな見方も成立するかな…
( ^ω^ )
オッペンハイマー
Oppenheimer
劇場公開日:2024年3月29日 180分
「ダークナイト」「TENET テネット」などの大作を送り出してきたクリストファー・ノーラン監督が、
原子爆弾の開発に成功したことで「原爆の父」と呼ばれたアメリカの物理学者ロバート・オッペンハイマーを題材に描いた歴史映画。
2006年ピュリッツァー賞を受賞した、カイ・バードとマーティン・J・シャーウィンによるノンフィクション「『原爆の父』と呼ばれた男の栄光と悲劇」を下敷きに、
オッペンハイマーの栄光と挫折、苦悩と葛藤を描く。
第2次世界大戦中、才能にあふれた物理学者のロバート・オッペンハイマーは、
核開発を急ぐ米政府のマンハッタン計画において、原爆開発プロジェクトの委員長に任命される。
しかし、実験で原爆の威力を目の当たりにし、さらにはそれが実戦で投下され、恐るべき大量破壊兵器を生み出したことに衝撃を受けたオッペンハイマーは、
戦後、さらなる威力をもった水素爆弾の開発に反対するようになるが……。
オッペンハイマー役はノーラン作品常連の俳優キリアン・マーフィ。
妻キティをエミリー・ブラント、
原子力委員会議長のルイス・ストロースをロバート・ダウニー・Jr.が演じたほか、
マット・デイモン、ラミ・マレック、フローレンス・ピュー、ケネス・ブラナーら豪華キャストが共演。
撮影は「インターステラー」以降のノーラン作品を手がけているホイテ・バン・ホイテマ、
音楽は「TENET テネット」のルドウィグ・ゴランソン。
第96回アカデミー賞では同年度最多となる13部門にノミネートされ、
作品賞、監督賞、主演男優賞(キリアン・マーフィ)、助演男優賞(ロバート・ダウニー・Jr.)、編集賞、撮影賞、作曲賞の7部門で受賞を果たした。
監督謂く…
ノーラン監督「好むと好まざるにかかわらず、J・ロバート・オッペンハイマーは未だかつてない最重要人物だ。
彼は良くも悪くも私たちが生きる今のこの世界を作り出した。
彼の物語を信じるには、それを目にするしかない」
オッペンハイマー
Oppenheimer
劇場公開日:2024年3月29日 180分