「事実が知りたくなる作品」オッペンハイマー Miaさんの映画レビュー(感想・評価)
事実が知りたくなる作品
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反戦映画でも核推奨映画でもなく、オッペンハイマーという人の栄光と後悔と苦悩をもう本当に淡々と描いているなという印象でした。
実験のシーンは、カウントが少しづつ減っていくのがとても恐ろしく感じました。
(小さな頃からの平和学習が原因かも)
少なからず、人への被害こんなもんじゃないから!!って思う方もいるかもしれないですが、そこには重点を置いてないようなので、それでいいのだとわたしは思いました。
(オッペンハイマーが核兵器を作らなくても)いずれ誰かが作ったというセリフに心が痛かったです。
全編通して随所に、人間の愚かさが感じ取れ、ストローズが腹いせでオッペンハイマーを表舞台から引きずり下ろそうとしたり、元カノとズルズル関係を続けてしまっていたり、原爆使ったらどうなるかなんて実験を見れば分かるのに使ってみたいという気持ちが勝ったり、どんな人間にも存在する愚かさというのを、描いていたのかなと感じました。
だからといって、愚かな行動はやめようね!というメッセージも込められてないです。
ずっと何だかやるせないな、という気持ちになります。
でも個人的には、この映画のおかげで、オッペンハイマーという人物や、戦争、原子爆弾、核兵器について、色々と知りたくなりました。
私のように映画を通して様々な方がそれらについて考え、議論するきっかけになるといいなと思います。
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