身代わり忠臣蔵のレビュー・感想・評価
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吉良と赤穂の大芝居
日本人なら誰でも知っているだろう忠臣蔵をこんな形でリメイクするとは驚き桃ノ木山椒の木、劇中でも言っていたが、吉良と赤穂の大芝居、千両貰って兄の身代わり、まさにムロさんは千両役者、ムロさんだから創れたエンターテインメントと言ってもいでしょう。
時代劇のプロ、東映だからコメディだからと言って気を抜いていませんね、ただ、まるでラグビーの様な首の奪い合いはふざけ過ぎとは思うが、見ごたえ十分、スカパラのテーマ曲もおしゃれ、まさに大衆娯楽映画の傑作でした。
大石蔵之助と吉良上野介(の身代わり)が友情で結ばれる話し
やはり白石和彌監督の「碁盤斬り」を観た後では、見劣りがしてしまう。
吉良上野介にふうてんの弟(ムロツヨシ)が兄の身代わりになり、
忠臣蔵を裏から考察し直したような設定。
どこが変わるかと言っても、歴史は変えられない訳で、
大石蔵之助ら討ち入りメンバーは全員切腹。
まあ身代わりの弟・孝証は生き延びる(架空の人物だからね!)
全体に身代わりという設定に寄りかかりすぎで、大したアイデアも
ユーモアも笑いも滑り気味で、ムロツヨシもお笑いが不発。
「忠臣蔵」がこうも300年以上に渡り日本人の心を掴む理由。
それは【正しいことのために、自己犠牲を厭わない気持ち】
それが共感を呼ぶわけで、そこを斜めに見て考察しても
感涙も感動も生まれないのです。
ラスト28分位で、兄の上野介の塩漬けの遺体の首を大石蔵之助が斬り
(事実、この首が本物の身代わり‼️)
その首をバトンのようにリレーしたり、サッカーボールに見立てて蹴る、
蹴飛ばすシーンに新鮮味とややカタルシスを感じたが、
結局は史実通りの赤穂浪士の切腹。
大石蔵之助の永山瑛太、
吉良上野介のムロツヨシ、
W主演なのだろうが、映画ともども小粒感を感じました。
あれ?笑うより泣けた!こんな展開があってもいいんじゃない?
もっと笑えるのを期待してたんだけど、後半なんかめっちゃ泣けました!
いろんな忠臣蔵は見てきたけど、、
こんな忠臣蔵があってもいいんじゃないかなって思った。
最後の方で、兄の吉良の首をサッカーみたいに蹴るのはシュール。
死者への冒涜とか、賛否両論あるだろうけど、酷いことをしてきた人なんだから、映画としてこういう展開もありかなとは思う。
笑いを取ろうとして作ってるというより、どちらかと皮肉ってる感じがしました。
もしもシリーズな忠臣蔵コメディー
通常スクリーンで鑑賞。
原作は未読。
ムロツヨシの緩急巧みな演技によって、コントみたいな笑いあり、大石内蔵助との思わぬ友情物語あり、そしてひとりの男の成長と決意に涙ありな、あらゆる方位に目配りされた見事なエンターテインメントになっており、とても面白かった。
とんでもない異説を史実に違和感無く絡めて、「真実はこうだったのではないか?」と思わせる強い説得力があった。孝証と大石の友情の行方や如何にとハラハラさせておいて、伏線の効いた落としどころを見せるクライマックスも上手い。
討ち入りもちゃんと描かれていて、堀部安兵衛と清水一学の一騎打ちは、待ってましたとばかりに興奮してしまった。首級の奪い合いがどんどんラグビーみたくなってしまうシーン、不謹慎だなと感じつつもとてもコミカルで笑ってしまった。
土橋章宏原作・脚本の作品は、「超高速!参勤交代」シリーズなどしかり、やはり決して裏切らぬ面白さである。
時代劇が少なくなり、衰退が危惧される昨今、ライトなコメディー作品で若者たちをターゲットにするは妙策だ。
本作がきっかけになって、時代劇ファンの裾野が若年層に向かって少しでも広がれば良いなと願わずにいられない。
[以降の鑑賞記録]
2024/09/17:Amazon Prime Video
※修正(2024/09/17)
ムロツヨシが好きならアリです。
忠臣蔵の話があるとついつい見たくなる。話の流れは決まりきったもので、その予定調和を楽しむものだと思っていたが、そこに「身代わり」「ムロツヨシ」という要素を加えたら、こうなったか!という感じ。
赤穂の殿様は2代目ボンボンの能無し社長、一方の吉良上野介はパワハラ、セクハラなんでもありのワンマン社長みたいな描かれ方をしていて、そこで働く家臣たちは皆苦労しているなぁと現代にも通ずるものがある。
ラストは普通で終わらないだろうと思っていたが、塩漬けにしていた吉良本人の首を切り、あまつさえそれをラグビーのようにスクラムまで組んで奪い合うとは思わなかった。
たった今切った首と、塩漬けにしてしばらく経っている首とでは見た目がどうなの?とか、長屋に楔が打ってあるのを浪士たちは疑問を抱かないのかなど、色々突っ込んではいけない。
話は単純だが、最後にほろりもあり、こんな忠臣蔵もありかなとは思った。流石に大石が生き残ることはなかったが、最後に考証は桔梗と良い仲になるのかな?
エンディングで東京スカパラというのも良かった。時代劇としての重厚さはないが、深く考えずサクッと見られるのはおすすめ。
ムロツヨシがあまり好きでない方には向きません。私は劇中のムロさんを見て、なんとなく勇者ヨシヒコシリーズのメレブを思い出したなぁ。
ストーリーは悪くないが
コメディタッチの時代劇でストーリーは悪くないが、肝心の笑いのセンスは微妙だなぁと思う。
終盤のラグビーネタといい、首級を塩漬けにするセンスといい、いくら現代劇でないとはいえ、ちょっとモラル無さすぎませんか?自分のイメージでは、江戸時代というのは良くも悪くも武士としての矜持・美意識が大切にされた時代だと思っているのですが、本作は美意識を感じない下品な描写で見るに堪えないと感じました。
ムロツヨシさんは良い人なのだろうが、自分は彼の演技は煩くて嫌いだ。それに、なぜヒロインポジションをかなり歳下の川口春奈さんにしたんでしょう。せめてもう少し歳上の女優さんにした方が自然だったのでは?
ムロ節炸裂!
笑い倒れましたー
世の時代劇離れをくい止めるべく!?若者向けにこんなお調子もの作品があっていいと思います!
お兄ちゃんの遺体、使えるんじゃないかと薄々思いましたが、なるほど!うまい!!
あと…、孝証殿へ(笑)
「来る、きっと来る」じゃなくて、正しい歌詞は「Oooh、きっと来る」ですよー
とはいえ、そこもツボりました。
公開から時間が少し経っていますが、劇場はなかなかの入りでした。
コメディーだがある意味堅実な王道展開
権力者の身代わりにさせられた貧乏人の方が、実は人間としては善良で、
最初は金目当てだったところから成長し、下の身分の者たちを大事に扱い慕われ、
やがて自分の立場で成すべきことに目覚める……まぁ、実は割と王道ですよね。
本来不倶戴天の敵同士である吉良上野介(の身代わり)と大石内蔵助が互いの素性も知らぬまま、偶然の出会いから通じ合い、
あるべき筋は通しつつ、互いの家臣たちの犠牲を出さないために、討ち入りという八百長試合に挑む……という、これも本来の忠臣蔵あってこその、そこからの「ズラし」という一種の王道。
比較的わかりやすい伏線から残されていた本物の吉良上野介の遺体からの逆転……という、まぁ正直ありがちなどんでん返し。これもまた王道。
というわけで、実は意外と堅実な話づくりで基本に忠実。
ムロツヨシさんのコメディー・シリアス両方いける芝居力がそこに上手くマッチしている良作。
☆4付けてもよかったんだけど、最後の首ラグビーは、さすがにちょっとギャグ狙いに走りすぎててどうなのかなと思ったので-0.5。
流石に内蔵助が、斬るか斬らないかを葛藤してたシリアスシーンの後でやることじゃないな、というのが自分の印象。
気軽に楽しめる令和版•忠臣蔵
若い観客層を取り込むためだろう。時代劇の渋くて堅苦しい演出ではなく、ポップで見やすい作りになっていた。こういう系統の作品は脚本の中身が薄くなりがちで、本作もそういった点が確かに見受けられたが、ちゃんと練られていた部分もあり、予想以上に楽しむことができた。
本作の立役者は、やはり主演を務めたムロツヨシだろう。コメディー作品に多数出演しているとだけあって、ちゃんと笑いの間というものを理解している。やりすぎな場面もいくつか見受けられたが、後半に多くあった真剣なシーンといい感じで釣り合いがとれていて良かった。あんなにふざけていたムロツヨシが、終盤にはカッコよく見えたのは流石の一言だった。
本作の笑いが個人的に肌に合ったのも非常に助かった。急にラグビーっぽくなったり、吉良上野介の遺体が塩の中に隠されていたり、ツボってしまう部分がいくつかあった。全く肌に合わない人もいただろうが、個人的には受け入れられる範囲の笑いだった。
吉良家の目線から忠臣蔵を描いたのも新鮮だった。忠臣蔵といえば47人の赤穂浪士の目線から描かれることが多いが、あえて悪役の吉良家を中心にすることによって、“討たれる側”の思いも映像化することができ、新たな忠臣蔵映画を誕生させることができたと思う。
時代劇が苦手な人も、気負わずに観れる佳作だったと思う。
いよ!千両役者!
楽しかった。
ムロ氏ありきの作品だったように思う。やりたい放題で、かつ彼の良さと魅力が満載だ。
千変万化の声色が心地よく、距離感と感情に作為がない感じがとても良かった。原作が当て書きなのかと思うくらいハマってた。
コメディ色が強いのだけど、ちょっとした毒がスパイスとして効いているし、友情なり愛情なりでウルッともジーンともする。
脇を固める俳優陣も柄本さんを筆頭に防波堤のように物語の輪郭を維持してくれてた。瑛太氏もそうだけど、キャスティングが功を奏してる感じが凄くする。
もちろん「IF」の世界観なのだけど、史実なのか戯曲なのかをきっちりリスペクトもしてて、無理なく融合していて、かつ妄想に溢れてて楽しい。
とてもPOPな印象があり、ムロ氏の影響力は大なのだけど、討ち入りがあっても人が死なない。いや、その描写がない。お話としてはなくても成立はしてるものの、昨今のコンプライアンスの余波を嗅ぎ取ったりもする。まぁ、生首でラグビーってなサイコな感じもしなくはないけど、それを言っちゃあお終ぃよってな事だろうか。…なんて言うか、コレがコンプライアンス前であったなら、そういう切り口がインパクトも強そうなのだけれども、コンプラの嵐が席巻してる今は、逃げ道とか隙間に思えてしまうのが腹立たしい。
吉良が主役なだけあって、吉良家の内情が語られるのもいい感じだった。林氏の快演もいい塩梅だ。
表題の千両役者だけれど…ムロ氏に向けてなら粋な台詞だとは思うけど、坊主にかけるにはズレてる。まぁ、この作品をここまで引っ張ったムロ氏への功労賞みたいな事にも聞こえてた。
とても綺麗な脚本だった。と思ってたら原作者が脚本にコールされてた。俺は脚本と原作者が同一人物ってエンドロールを初めてみた。
ただ、ぶったまげてるんじゃないだろうかと思われる。あのシーンをムロ氏と現場はあんな風に調理したのかと。脚本にはムロ氏の一挙手一投足までは書けないからである。
俺は大好きだった!
ムロ版忠臣蔵
ムロ氏が吉良上野介の弟役で悪ふざけするパロディ。
アドリブ要素も盛り込まれていたのだろうけど場内の盛り上がりは薄かった。
ヒロイン役(?)の川口春奈はおしとやかな演技は良かった。ネタ要素も含めたらより楽しめた。
下品なところ多いけど笑えるし、泣ける
下品なボケが多いけど、笑えてよかった。孝証の優しさに何度か泣かされた。最後の展開は分かりやすかったので驚きはなかったがきちんとまとまりがあったと思う。
個人的に音楽が良かった。木魚の音が映画に合ってた。
CGと小道具の出来がちょっと悪かったように思う。少し集中力を削がれた。
最後の首を投げ始めたところからあれ?ラグビーみたいじゃない?とそれまでシリアスだったのに急に笑いに走ったのがちょっと置いてかれた感があったので人によってはそこが嫌だという人もいるかもしれない。私はえっ?あり?笑とは思ったが最後にぶっ込んで悪くはないと思った。
ムロツヨシによるムロツヨシのための作品
まさか小学生の子供が見たがるとは思わなかった。たぶんムロツヨシのせい。
内容はムロツヨシでした。
忠臣蔵を子に教えるために役に立ったので個人的には良し。
ところでここのレビューではラグビーへの批判が多々ありますね。
さて、諸兄はラグビーの起源をご存じでしょうか。
イングランド人が敵の将軍の生首を蹴り合ったのが元々です(※諸説あり)
なので、首を奪い合うというこのシーンをラグビーでパロるのは
「元ネタを知っているよね?」という教養の期待だったのでしょう。
が、それを知らなかった人はもちろん知っている人でもちょっとこのシーンでこれは…と眉をしかめたと思います。
あのシーンは、ネタとして成立するかどうかと言えばネタとして成立するのですが、
それがウケるか、受け入れられるかという点から考察する必要があったのではないかと。
もちろん、そのクビは散々に悪役であることを印象付けられていましたし、その流れでは何されようとも自業自得に違いないのでしょう。
が、皮肉にも視聴者はあの首を「ムロツヨシ」と見てしまう可能性がありました。
前半はわがままながらも狂言回しで好感度を稼ぎ、後半に入っては聖人ムーブをかましまくって視聴者の心を掴んだムロツヨシです。
それまでのストーリーでは悪逆非道な兄の「身代わり」となり、
吉良上野介その人としてはそれまでの総スカンムーブを挽回して臣民から好かれるお殿様になっていたムロツヨシです。
当然、視聴者の好意はムロツヨシに向けられていたのですが、
ラグビーが始まったとたん(気づいている人は多々いたにしろ)その好感度あふれるムロツヨシの首をラグビーしはじめたのです。
これは素直に気分が悪い。
で、そうじゃないよってネタ晴らしをした後でもそのクビはムロツヨシなのです。形状的に。
そう簡単に切り替えられる人ばかりではないでしょう。
ものすごく皮肉な話です。
暗君描写されている吉良上野介の身代わりとして登場した好感度の高いムロツヨシは、
暗君に向けられた怨嗟の「おしおき」をも身代わりしてしまい、結果、映画の後味を悪くしてしまったのでしょう。
その一点のみ残念なところでした。
個人的に
「忠臣蔵でものすごい悪役とされている吉良上野介、地元では名君と言われた吉良上野介」の両方の噺を説明できるいい映画ストーリーだなと思いました。
前半は面白かったです
最初に出てきた孝証さん(ムロツヨシさん)はすごく人間臭くて魅力的でした。まさにムロさんの独壇場!
でも、孝証さんが優しくていいひとなのは分かるのですが、浅野家の仇討ちを果たすため、吉良家の家臣の生活を守るためとは言え、「自分の命を差し出す」という選択が聖人すぎると思えて…。最初から兄の遺体が隠されていることを知っていたなら面白いと思えたかもです。
終盤のラグビーも、私はグロく感じてしまって…。鑑賞後に食事をする予定だったので少しツラかったです。
ラスト、私としては、還俗して桔梗さん(川口春奈さん)と結ばれる展開でもよかったかなと思います。
前半が面白かっただけに少し残念でした。
まあ、予想通り
ムロツヨシ大暴れの映画でした。
故にムロツヨシの芸風がハマる人は面白いし、そうでない人はそれなりでしょうね。(私は後者)
吉良上野介は最初の刃傷沙汰で死んでしまって○漬けにされていた。(ここは笑える)
身代わりの弟は生臭坊主をやっていて、嫌われものの兄に代わり殿様になることで名君になる。(本当か?)
ところで、吉良の殿様は地元では名君として、様々な優れた知行をしたそうだ。
柄本明の柳沢吉保は、綱吉より少し(5歳くらい)歳上なだけなのに、ジジイ度が過ぎるなあ。
北村一輝の眉毛繋がりに笑う。
首(本人本物)を得て、泉岳寺に向かう時、従来の忠臣蔵では四十七士が雪の道を粛々と進むシーンがクライマックスになっていると思う。
劇的だけど、今までどうして首を取り返しに来ないのか不思議だった。無事ならそうするだろう?
この映画では、取り返しに来た吉良の家来と四十七士との乱闘が繰り広げられる。明らかに首ラグビーだ。
でも、呆れるけど意外と笑えない。例えばキングスマンのドタバタはスタイリッシュだけど大笑いできる。
日本人的なブレーキがかかったのかなあ。
史実の吉良家は、事件後に息子が次ぐが20歳位で亡くなり断絶する。
討ち入りした全員が切腹し、吉良家も断絶した。
「家臣は家族」だったはずなのに、結局誰も幸せにしなかった。
忠臣蔵とは言いながら、話は吉良家の良き人達が中心だ。
討ち入りとはなんだったのか、大河ドラマでも見て検証しようかな。
予想通りのギャグ
ギャグだろうなと思って鑑賞。
思った通り、徹頭徹尾ギャグ満載。周りの観客からの笑い声も聞こえてくるほどに。その割にはストーリーも意外としっかりしていて驚き。
感動という程ではないが、ストーリーも分かりやすく少しシリアスな場面もあり割と綺麗な流れ。(終わりは悪くないけどもうちょい欲しかったが)。ムロツヨシはじめとしてギャグギャグギャグ。気晴らしに見に行ったけど割と楽しめた。もうちょい色々欲しい気もするしこれでよかった感も。テレビでもいいかな感はあったけど、仕事の疲れを癒す頭を空っぽにして楽しめる映画。
いや、何もなしてない。
日本人が大好きな赤穂浪士のお話をコメディーにって云う本作。うーん。僕には笑えなかったです。特に前半…でもこれは好みかも知れません。
ただ本作は確かに今まで語られる赤穂浪士とは見方が違うかもしれません。しかし結局の所、落ちは同じです。大石ら赤穂浪士が別の結末を迎えることはなかった。つまり、主人公吉良の弟は別に必要ない訳で、僕は何を見せられているのか?と思いました。天晴れな大石らを見せるならコメディなんて入りませんよ。大石たちが、恥かも知れないが、生きて行く、そんな忠臣蔵を見たかった。
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