キグルミブレード 着ぐるみむーと僕ものがたりのレビュー・感想・評価
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謎だらけ
車のトランクに拉致された中学生、山の中で待ち受ける男の手にはチェーンソー、なんと冒頭から残虐シーンかと身が引けたが突然現れた猫の着ぐるみを着た怪人に助けられる、以降二人の逃亡劇がダラダラ続きます、やくざ者や謎の集団に加え赤児を抱えた自転車の男、掃除車を引いた女など訳の分からない敵役ばかり登場、挙句に政府から10億円の賞金迄かけられて市民迄襲ってくる羽目に・・。半分くらいして、少年は某企業の会長の老人の臓器移植のための存在で着ぐるみ怪人はその保護と確保を依頼されたらしいが詳細は不明のまま。
サブタイトルに変テコ無国籍アクション映画とあったので分かり難さは確信犯、最後まで我慢して観たが逃亡の途中でThe END、続編へ続くということか・・。
加えて、クレジットに文化庁のロゴ、なんでこんな映画に補助金が出たのかと不思議に思って調べたら、「ARTS for the future! 2」コロナ禍からの文化芸術活動の再興支援事業というコロナ関連でした。
製作・脚本・監督の副島新五さんは妹の飼い猫「さしみ」が激怒して襲いかかってくる様子を撮った「本気でネコに襲われてみた」シリーズが話題となり、2008年度YouTubeアワードにノミネートされたそうだから猫を怪人に仕立てたアクション映画を作りたかっただけなのかも知れませんね。兎に角、登場人物も動機も謎だらけ、作家性の強いブラックコメディでした。
うどん屋てごわい
クローンのああいう使い方はかなり昔のSF短編で読んだような気がするし、「藁の盾(でしたっけ?)」みたいなのもあったりで二番煎じ感が漂うのは致し方ない。
所々印象的なシーンはあったが、表現上の必要性というより、(ストーリーは置いといて)こんな絵を撮りたいという監督の趣味みたいに見えた。ではあるが、それもまた映画の一部という事だろう。
もちろん深読みすれば,たとえばパンデミックに乗じていんちきワクチンで大儲けした悪徳製薬会社の邪心(社長令嬢)と良心(むー)を二役で表現した社会派作品、のような解釈も可能ではあるがどうだろう?
舞台挨拶で監督が、どんどん突っ込んで下さい、みたいな事をおっしゃっていたが、まあ、そういう作品です。
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