「物足りないけど、良かった」ドラキュラ デメテル号最期の航海 keytonさんの映画レビュー(感想・評価)
物足りないけど、良かった
ホラージャンルの古典的キャラクター「ドラキュラ」がおんぼろ帆船に持ち込まれ、乗組員を次々と襲い掛かるちょっぴり怖い映画。ドラキュラのデザインは伯爵風の姿でなく、『ロード・オブ・ザ・リング』の「ゴラム」みたいなグレーの肌で素肌をむき出しにしたモンスター。吸血鬼というより、悪魔のような造形。
冒頭に難破したデメテル号が警察に捜査されているシーンから始まり、そこから一か月前のルーマニアの港から医師のクレメンスがロンドンに向かう船を探しているシーンにさかのぼる。港で少年トビーを事故から間一髪救うことができ、トビーの祖父でデメテル号の船長であるエリオットはお礼としてロンドンに積み荷を届ける船に同乗させることを許可した。その積み荷にはドラゴンが刻印されたマークが多数乗せられた不気味な荷物だった。約一か月、船の中で悪夢を目撃することになる。
ホラー好きの私は物足りないですが、十字架をドラキュラに見せつけても効果がなかったり、ドラキュラに噛まれた人たちが吸血鬼化してしまい、太陽を浴びると全身が炎に包まれる演出がド直球に描かれていて、リアリティや残虐描写はストレートに表現されていて、製作者側の意思がしっかり描いていたのが良かった。
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