劇場公開日 2023年9月8日

  • 予告編を見る

「ユニバーサル伝家の宝刀モンスター映画」ドラキュラ デメテル号最期の航海 カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0ユニバーサル伝家の宝刀モンスター映画

2023年9月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ブラムストーカー原作のドラキュラなので近年メジャーな呼び名となっているバンパイヤとは言わない。
ドラキュラはドラキュラ伯爵の事なので人間の姿をイメージしていたが予想外のいわゆるバンパイヤ的ビジュアルだったので自分の中では少し受け入れ難いものがあった。
長時間木箱の中におり弱ってたので人型を保つ力がなくなってたとかだろうか。(原作を読んでないので勝手なイメージで話をしておりすみません)

逃げ場のない密室状態で何もしなければただ死を待つのみという絶望感をどう見せるかが一つのキモだと思うが、何故だろうかそう言った怖さが全く感じられなかった。
おそらく日没後と日の出後で立場が逆転するはずと思いながら見ていたためだと思う。
つまり人間にとって逃げ場や勝機がまだ残されており、戦いようによっては生き残れる「希望」があると。
ところが何故か日没後、しかも英国本土が見えるところまで来てからの作戦決行。
ドラキュラ本体も日光に弱いという認識がまだなかったのだろうか、クライマックスに来てかなり不可解な展開となり消化不良を起こしてしまった。

ゴシックホラーを現代風に映像化するにあたりチャレンジングなアプローチは評価したいが、様式美や面白味、また恐怖感などの演出に少しもの足りなさを感じてしまった。

カツベン二郎