「明確に好き嫌いが分かれる作品。犬嫌いな方は見ない方が良い」スラムドッグス yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
明確に好き嫌いが分かれる作品。犬嫌いな方は見ない方が良い
今年391本目(合計1,041本目/今月(2023年11月度)23本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))
個人的には猫派ですが、それはアンチ犬派であることは意味しません。
また、この映画、一応PG12扱いです(後述)。
明確なジョーク作品で「笑ってなんぼ」の部分があり、また同時に日本ではPG12という扱いで、表現に一部不穏当な部分は見られます(正直PG12で通ったのも微妙なくらい)。
また現在では動物虐待という扱いにならないように、猫にせよ犬にせよ、「ありのまま」を描くようになってきています。このこととこの映画がジョーク映画であることが関係しており、「動物愛護」の観点から「犬、猫の表現をそのまま描いた」ため、やや「こりゃ飲食しながらだと厳しいなぁ」という部分は明確にあります。字幕が下品だという点は最悪見なければいいのですが(「観なきゃいい」だと映画にならないが…)、こっちの「飲食関係に支障をきたす」のは、一方で日本でいう動物愛護法に該当する考え方は現地にもあるはずだし、「できるだけ」ありのままを描くという観点では(むしろそこを美化しすぎてロボットのように描くのはそれもそれで現在の人権感覚ではまずい)仕方なし、という点もあり、これまた「評価不能」な部分が明確にありそうです。
なお全般にわたってジョーク映画であり、字幕版で見ても一部に「訳されていない語」も登場します(fで始まる4文字の語で、いわゆる「f語」と呼ばれる類のもの。日本では適当にぼかすなど配慮するか、完全にそのまま訳すかは分かれる。ただPG12なので配慮はある)。こうした「表現もきつければ描写もきつい」点は明確に言えるものの、特に「描写関係」に関しては「じゃ犬ロボットか何かにして「それらの表現」を一切出すな」というのも無理がありすぎるので(動物愛護法の観点から危うい)、こうした倫理的な観点を全部すっ飛ばして「PG12で出せる範囲で全部出した」結果ではなかろうか、というところです。またそのことは「生き物の描写として実際にあるものはそのまま描く」という当然の理でもあり(そこに目をつぶっても何も解決はしないし、犬猫のそれを否定することは動物愛護法のある日本ではおよそできないし、できたとしてもそれは「自然の摂理」を否定することになってしまう)、これまた難しいなぁといったところです。
ただ何にせよ、字幕関係の「下品さ」はともかくも「表現関係の厳しさ」(飲食に支障をきたす等一部)は実際問題、「飲食ができない」になってしまうので、何にせよ評価が難しいです。こうした事情もあいまって「評価がしづらい」(特に数値的な評価がつけにくい)映画になってしまいます。
そういった事情もあるので、明確に「観る観ない」が分かれるのではなかろうか、と思えます。「犬好きな方でギリギリか…」というくらいで「犬は見るのも嫌い」な方だとちょっと厳しいです。
評価は以下のようにしています。
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(減点なし/一部の描写・表現がPG12の割には厳しい)
・ もっとも字幕の「下品さ」に関しては個人により許容度の違いはあると思いますが「飲食に支障をきたす程度の描写の厳しさの部分」については、上記のように「それを否定して動物の生き方それ自体と異なる描写をする」ほうがむしろ動物愛護法の法に流れる精神を考えると、その観点からそのように描写するのはそれもそれで不適切でもあり、こうした点、および、映画の予告編では明確に「ギャグものですよ」という点までは予告されていた点まで踏まえて、「この点に関しては」減点なしにしています。
※ 換言すれば、「動物のありのままを描く」ことに仮託して明らかにレーティング違いであったり直視困難であるようなものは当然問題になりますが、日本においては犬猫はもっとも身近な動物であり小さい子供でもなじみがあることまで考えると、「その生き方と明らかにことなる描写をする」こととの比較論です。
(減点0.2/レーティングが一つ違いに思える) ※ この点は0.2で統一扱い
・ 字幕や描写表現(飲食ができない、というもの)についてはともかく、「特定の性的な表現」はそのまま出ますので、これでPG12は結構きついです。R15ついても文句は言えないのではなかろうか…と思えます(少なくともPG12は「保護者同伴が望ましい」でR15以上と違って入場制限はかけられないので、この意味でもPG12はかなり怪しい)。
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(減点なし/参考/大阪ステーションシネマの二重発券)
・ この映画で「同じ映画の同じ時間帯の同じ座席の二重発券」は本当にやめてほしいです…。結局、どうにもならなくなったので(チケット発券機のトラブルであり、チケットもぎりのスタッフさんとモメても解決するわけではない)私が「前側」(幕寄り側)に移動したのですが、よりによって「この映画で」それはきつかったです…(ただ、これ自体は映画そのものの帰責事由にならないため作品上減点なし)