「希望をみよう! 公教育に絶望を感じきる前に、希望をみよう!」夢みる校長先生 hakkoさんの映画レビュー(感想・評価)
希望をみよう! 公教育に絶望を感じきる前に、希望をみよう!
オオタヴィン監督作品は、
と~ても好きなので、公開からすでに二回程見ました。
昨年まで、公立小学校の空き教室を利用した学童保育に勤めていましたが、
敷地は同じとはいえ、学校から解放されてもなお、
放課後に宿題に縛られる子どもたち…
毎回それを見ていて、とても気の毒に思っておりました。
何か…宿題の量も昔より多いのです。
1~3年生で国語(漢字)と算数のプリントが一枚ずつ…
毎日毎日あるんです。
宿題で学力が上がると思っている親御さんがいるんですね…。
(親御さんだけでなく、教育委員会なのか、はたまた学校や先生自体がそう思っていそうですね…。
それが映画で紹介されているように、
宿題自体が無い小学校が公立にあるのですね!!
本当に驚きです。(◎_◎;)
本当に子どもたちの大切な時間を、宿題なんかで奪わせたくないですね!
そうそう!大人も残業(宿題)は、嫌ですよね。
夏休みも宿題ゼロの小学校なんて、8月末に憂鬱になることもなく、
のびのび過ごせそう!
どこもプチ刑務所と言っても過言ではない日本の公立中学校。
それが自由で楽しい!もびっくりです。(◎_◎;)
桜丘中は、夢みる小学校でも紹介があったように、校則がゼロの中学校。
そこは、わかっておりましたが、映画で登場された
卒業生の「楽しい思い出しか出てこない~!」という言葉に、
うらやましい…という思いと、じわじわと思い出される
中学校時代の負の感情…。
この負の感情を抱いた人は、私だけではないはず。
校則などをはじめとして、一般的な学校の理不尽なルールに
なぜ?どうして?この疑問を思い浮かべることは「罪」のように
訓練されてきた中学校時代。
思い出したくもないですよね。
それが、楽しかった~なんて、本当にうらやましい。
一緒に観た子育てしてきた友人曰く、
このように思春期にのびのびと、
したいことをできるということは、
その後の人格形成にとてもとても重要なんだと、感じたとのこと。
本当にそうですね。
通知表が無い(相対評価されない)学校も、
その子の延びている点を言葉で評価するということで、
評価しないわけではないとのこと。
これはとても心強いし、
先生が自分をちゃんと見ている、応援を受けている感覚がありますよね。
※評価というと、点数を付けられるような感じがしますが、
成長の度合いを言葉でフィードバックするということです。
その子をきちんと見ないと、
その成長の変化を見届けることはできませんよね。私からすると
ペーパーテストで評価されない、その子らしさを言語化するというのも、
ボキャブラリーというより、逆に
その先生の度量や人間性を試されているような気がします。
過度なコロナ対策を施さなかった中学校も、涙が出てきそうでした。
どうして、子どもたちばかりが黙食や登下校のマスク着用を強要されなければ
ならなかったのでしょうか?
大人が居酒屋でマスク外して宴会してても、子どもは給食を黙食ですよ。
5類になった今も屋外でマスク外していいとなっても、
オトナも外していないじゃないですか。子どもももっと外していないですよ。
本当に大人の責任ですよね。
メディアには、この学校の取り組みは、到底出てきませんよね。
校長室がない学校は、どちらかといえば子どもファーストでは無いかもしれませんが、
最終的に「ご機嫌」であること。
大人であれば自分の機嫌は自分でとるのが普通です。
これは、どの組織でも大事なことですよね。
これも大人の度量が試されますね。
キョンキョンのナレーションも、
普段からの彼女の言動からもイメージがとても良いので
説得力があって、元気がでます!
去年88歳で亡くなった父が、コロナ禍になってから、
「なんか戦前みたいで気持ち悪い」と言っておりました。
タモリさんもおっしゃっているみたいですよね。新しい戦前と。
普段、その点をあえてクローズアップしない
オオタ監督もさすがに戦争できる国民づくり(それを報道しないメディアの自由)に
危機感を覚えて、あえて入れたのとのこと。
それも納得いたしました。
「不登校の児童」がクローズアップされても、そもそもの
「不登校を生む環境の学校や教育委員会の体質」が、
クローズアップされない日本のメディア。
成績表の有無も、結局メディアのスポンサー(学習塾)に忖度してて、
メディアに登場してこないような気がします。
あ!学校の先生も不登校になっていますよね。
この教師不足の時期に。
私の地方の小学校の先生をしていた友人も、
昨年から学校に行けず適応障害になりました。
すべての学校がこうなった方がいいではなく、
47都道府県の公立の各地域に一校でも
「夢みる校長先生」にあるような
「特徴のある学校」が生み出されない限り、
どこ行っても同じだったら、学校も見向きもされません。
このまま腐るのもいい加減にしないと、
学校もメディアも見向きもされませんよ。
オオタ監督の映画を通じて、
改めて、自分の疑問が正しかったこと
感じたことが正しかったことを認識できました。
絶望しきる前に、希望が持ててよかったです!