「最初から最後まで映像と音は圧巻!」ナポレオン Duchampさんの映画レビュー(感想・評価)
最初から最後まで映像と音は圧巻!
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最初から最後まで映像と音は圧巻。
一体何人エキストラがいるんだ!?という合戦シーンが見所。大砲の発射と着弾音が戦いの苛烈さをきわだてる。ワーテルローの戦いの物量は尋常ではない。
映画の絵作りに関してリドリー・スコット監督は本当に天才的だ。
どのシーンも絵画に出来そうなカメラワークも素晴らしい。
衣装・美術も素晴らしい。戴冠式の会場と衣装は昔見たダヴィドの絵画を想起させ、映像として圧巻だった。
この映画のもう一つの魅力は、バネッサ・カーヴィー演じるジョゼフィーヌの魔性。
戦場と交互に描かれる彼女との関係は、戦いの趨勢とリンクしていてこの映画を大きく特長づけている。
この映画の最大の難点は、ナポレオンの生涯があまりにも濃厚すぎて、映画に入れるべきシーンがありすぎることだ。
戦争とジョゼフィーヌとの関係に焦点を当て、それは成功しているだろう。
オリジンをバッサリカットしたのも良かったと思う。
ホアキン演じるナポレオンは、口数が少なく冷血で、何を考えているのか分からないのが良くも悪くもと大きな特長だからダメ(褒めている)。
ただ、どうしても其々の戦争はハイライト的になるし、これが一番問題だなと思ったのだが、他の登場人物が殆ど覚えられなかった(勿論自分に背景知識が無さすぎるのも一因)。
戦記物には、魅力的な副官や敵役も必要。
オーストリア工程、ロシア皇帝、ワーテルローの英国将軍等、より活躍が見たかった役も多かったのでそこは若干残念。
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