「ほかげ、とは、戦争の灯影」ほかげ Kyoiji Shimaoさんの映画レビュー(感想・評価)
ほかげ、とは、戦争の灯影
観たかった、塚本晋也監督作品「ほかげ」。
ようやく鑑賞できました。
100分弱の長さなれど、シリアスで脂っこく、「野火」もそうでしたが、鑑賞者は気力を奪われます。
しかし見終われば、よくよく考えられた脚本と撮影があればこその筋書きであることに気付かされます。
いわゆる戦争映画で「表現されなかった戦争」を描いた戦争映画であり、少年が自身の心理と対峙するサスペンス映画でもあります。
大陸や海、足元からの「きな臭さ」が濃くなってきた昨今、特に見るべき一本ですし、塚本晋也さんの作品群の中でも傑出した一本である、と思います。
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