「低予算ながら素晴らしい出来映え」ほかげ Toruさんの映画レビュー(感想・評価)
低予算ながら素晴らしい出来映え
終戦直後の焦土の中、闇市を舞台に孤独な女性と孤児とが出会う。そして復員兵が町に溢れる混沌とした中、ストーリーが展開していく。
それぞれの役者たちの演技が光り、それにダイナミズムを加える際立った演出と撮影。戦争の理不尽さ、その闇を描き切っており、深く胸に突き刺さる作品。
趣里、森山未來、河野宏紀など、それぞれの役者たちの演技の凄さを感じるとともに、少年役の塚尾桜雅の鬼気迫る演技、その眼差しに打ちのめされる。
エンドロールまで圧倒されっ放しの作品。撮影まで手がける塚本晋也監督の才能に満ちた作品。制作費はかけずとも、素晴らしい作品は作れるという証。
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