劇場公開日 2023年11月25日

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「闇市を描いた「ほかげ」」ほかげ 大岸弦さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0闇市を描いた「ほかげ」

2023年12月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

怖い

ほかげ
神戸市内にある映画館「シネ・リーブル神戸」にて鑑賞 2023年12月6日
パンフレット入手
「ほかげ」とは何か?パンフレットから引用します。
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「火と、その揺れに合わせて姿を変える影。
その影の中に生きる人々を見つめ、耳をすませます。

終戦と銘うって準備撮影をすすめた『ほかげ』

世界の動きが怪しくなってきた今、どうしても作らずにはおられなかった。
祈りの映画になります。」
塚本晋也
(ほかげパンフレット12ページ目より)
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「闇市」を描きたいというのが映画監督の思い

終戦後、残暑厳しい時か 女は暑い暑いと言っていた
電気、ガスなどインフラが復旧していないのでしょう。

女は半焼けになった小さな居酒屋で一人暮らし。体を売ったりしてその日暮らしをしていた。
空襲で家族を失った子は、闇市で果物などを盗んで暮らしていたが、女の居酒屋で入りびたりするようになりなる。
若い兵士が客として居酒屋へ行くが、入りびたりするようになる。三人はまるで家族のような状態になる。
若い兵士はおかしい状態となり去ってしまい、ふたりはお互い親密になっていくが、こどもは闇市にいる男と旅に出てしまう。

こどもはいろいろと経験をし、女のもとに戻ってくるのだが、拳銃を所持していたことがわかり、女はこどもから拳銃を取り上げ、缶のような容器にいれて保管する

また旅に出てはこどもが戻ってくる。
女はこどもを「坊や」と呼ぶようになる
そんなある日、拳銃は子供からやさしそうな男に渡ってしまう。
正体は元兵士だったようで戦争の時に、強い恨み、怨念を抱いていたのだろう。
男は拳銃を復讐のために使うことになった。
兵士の名前を叫び、銃を一発ずつ放つ。最後のトドメの一発は放たず、殺さない状態にしておく

こどもは女の居酒屋に戻るが、感染症なのか会えないことに。女は坊や、坊やと優しくもかなしく語りかける。
こどもはもう会えないことを確信した。別れの時となった 女は坊や、坊やと・・・

闇市にこどもの姿、無断で皿洗いをやっているが怒られてしまう。理解されたようで子供はわずかな収入を得ている。
そのあとこどもは闇市の中へとすすんでいき、姿が見えなくなる。
映画は終了・・・このレビュー書いてたら涙

女優の趣里 迫真の演技力に感激します。

坊や、坊や・・・

大岸弦