「終戦当時、多くの人に起こった悲劇。今残しておかなければ、観ておかなければいけない。」ほかげ ITOYAさんの映画レビュー(感想・評価)
終戦当時、多くの人に起こった悲劇。今残しておかなければ、観ておかなければいけない。
終戦直後、空襲の焼け跡に残った一人の女が暮らす一軒の居酒屋。 そこに戦争孤児の少年と復員兵が居つくようになる。
ある日、見知らぬ男から仕事をもらい、少年は旅に出た。
趣里の演技、佇まいが凄い。 始めは他人と突き放し行動にもあまり口は出さなかったが、情がわいてきて、口やかましくなっていく。
三人でほんの一瞬だけ見た幸福を胸に生きる。
復員兵の若い男の、かすかな希望の光も飲み込まれていく。
当時生きた沢山の人々、一人一人に重い悲劇が、無数にあったことを、つい数十年前に、ここで起きていたこと。
監督が言われるように、まさに、今、作って残しておかなければ、観て置かなければいけない映画です。
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