「アントニオ猪木は、遠くなりにけり」アントニオ猪木をさがして 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
アントニオ猪木は、遠くなりにけり
写真写りが凄く良い。
映像映えも最高。
この映画を観て、思った。
アントニオ猪木。
実に美しい男だった。
ボクサーショーツひとつで
リングに立つその逆三角形の上半身、
贅肉ひとつない美しい肉体。
身長190センチ100キロ、
顎は四角いが、口元がおちょぼ口。
おちょぼ口はスターの必須条件。
猪木は極め付けで美しい男性だった。
スターオーラは100万ボルト以上、他に類をみないスター性。
だがこの映画は意外とと言うか《猪木愛やら猪木熱》が
あまり感じられないのだ。
マハメッド・アリ対アントニオ猪木の「格闘技世界一決定戦」
見たことはないが、Wikipediaを読むと実に興味深い。
虚々実々、
こんな裏話があるか?
多分もう知る人は殆どいないんだろうなぁ!
映画を観て思ったこと。
猪木さんって、
《キャッチフレーズは最高だった》
【闘魂】
【ダァーーー‼️】
【闘う前に負けることを考える馬鹿がどこにいるか】
でも対談したオカダ・カズチカ(新日本プロレス)は言う。
《会話が成り立たなかった》
キャッチフレーズ以上の心を伝える【言葉=つまり言霊】を
持たなかった。
だから騙されやすくて、変な投機話に乗り何十億の借金をこさえた。
引退試合(東京ドームに7万人)で借金は完済したそうだ。
それは良かった。
大体にプロボクシングのヘビー級現役チャピオン
マハメッド・アリと、
プロレスの王者・アントニオ猪木が闘う?
サメと人間が戦うようなもの。
本気か!!
ルールにがんじがらめに縛られて寝てばかりの猪木に
ブーイングの嵐。
呼ぶ方も呼ぶ方、
来る方も来る方。
アリはエキシビジョンだと思っていたらしい。
それでルールで折れに折れて頼み込んで試合に漕ぎ着けたらしい。
でも見たかったなあ!!
世紀の凡試合!!
《追記、24年9月19日》
この試合でアントニオ猪木は10億円の借金を背負った。
(ホールが満杯で、テレビの放映料もあるのに、
(全く非常識な条件だった。それを笑って呑み、
アリと猪木の間には友情が生まれた。
そして変なルールで寝そべって足を蹴るしかなかった猪木。
アリは左足の血栓症で入院して、蝶のように舞うフットワークを
それ以降、つかえなくなった。選手生命も短くなったのだ。
計算高くない無垢な男。
だからアントニオ猪木は、記憶に残り
永遠に愛される。
猪木のWiki初めて読みました。
教えてもらってありがとうございました。
猪木の入場に使われていた「炎のファイター」はアリから贈られたものです。Wikiでは言及がありませんでした。他での紹介文は以下のとおりです。
原曲はモハメド・アリの伝記映画「アリ/ザ・グレーテスト」の主題歌で1976年「格闘技世界一決定戦」で猪木と対戦したモハメド・アリから友情の証として猪木に贈呈された作品!
私はTV中継でアリvs猪木戦を見ました。
当時は「猪木はリングに寝てばかりだった」と酷評されましたが、あのルールでアリと戦うのにはあのスタイルを取るしかなかったと思います。アリのパンチをもらったのは1発だけど、猪木のキックは数十発あたり、脚が
腫れ上がったアリは翌日入院しました。
今、見直したらまた試合の評価が変わると思いますが、残念ながら見るチャンスは殆どありません。