「ドラマパートは要らない」アントニオ猪木をさがして 藤崎修次さんの映画レビュー(感想・評価)
ドラマパートは要らない
猪木のバイオグラフィーのようなドキュメンタリーを想像してたが、完全に肩透かしをくらった。
ドラマ部分は当時のファンの心情から猪木のキャラクターを炙りだす意図なのだろうが、あまりにもチープな構成で全くの逆効果。
それに、インタビューする相手の人選も疑問。
藤波や藤原のような猪木と長い時間を過ごしたレスラーはともかく、ほぼ接点のない棚橋やオカダ・カズチカや海野に何を語らせるの?(新日本プロレスに協力を仰いだから宣伝的要素もあったのだろうが)
坂口征二や前田日明や新間寿や古舘伊知郎やターザン山本など他に深い話を聞けそうな人はいるだろうに。
江本孟紀に政治家・アントニオ猪木を語ってもらっても良かったと思う。
プロレスという枠を超えた稀代のエンターテイナー・アントニオ猪木のことをよく知る方々が健在であるうちに証言を集めた猪木一代記のような泥臭いドキュメンタリーを作ってくれることを期待していただけに残念な出来。
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