「伝説のコンサートのシーンは鳥肌」ボブ・マーリー ONE LOVE クスノキさんの映画レビュー(感想・評価)
伝説のコンサートのシーンは鳥肌
レゲエの神様、ボブマーリーの史実に基づく映画だが、音楽ファンはもちろん、近代史、人種問題に興味がある人も必見だと思う。
先住民が絶滅させられ、アフリカから黒人奴隷が連れてこられて独自の文化を築いたジャマイカの歴史、
生まれた時から奴隷で、アイデンティティや貧困に苦しむ黒人が「救世主が現れてアフリカ大陸を統一し、奴隷として世界中に離散した黒人たちを約束の地であるアフリカへと導いてくれる」との予言を得てはじめて希望を持ち、それが聖書と結びついてラスタファリという信仰、生き方となったことは予習しておいた方がいいと思う。
ちなみに旧約聖書の「レビ記」の教えを守り、髪を切らないことから、ドレッドヘアが生まれたこともとても興味深い。
こうした背景の中見ると、ラスタファリの象徴となり、多大な影響力を持ったボブマーリーを与党側が利用しようとし、それに野党シンパが激怒するなどして巻き込まれていくところなど理解が深まると思う。
後半の後半は実際の映像を利用。タイトルに書いた伝説のコンサートのシーンは鳥肌。
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