FLY! フライ!のレビュー・感想・評価
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【”安住の地である小さな池を飛び出して、危険を冒してでも世界を観ようよ!”今作は、鴨の一家が、旅する中で様々な事を経験し、成長する姿を描いている。一番成長したのはお父さんだよね。】
■米国の小さな池に暮らすマックは心配性で、一度も渡りをした事がない。けれど、妻のパムや子供達のダックスやグウェンに説得され、ジャマイカまでの旅に出るのである。
◆感想
・最初は、嫌々渡りに出たマックスが、初めて都会の空を飛んだり、危険なシェフに捕まって籠の中に居たジャマイカ出身のデルロイをパムと共に必死で助けたり・・。
ー マックスは家族は勿論、初めて会ったオウム、デルロイを逃がそうとする。家族の枠を超え、助け合う精神を持っているんだね。-
・危険なシェフが運営する農場のアヒルたちも、必死に逃がすしね。
ー 飛行機の中でのシェフに対し、パムと協力して、大勢のアヒルを逃がすシーンはナカナカであった。-
<そして、彼らが到着した水が光る海。そこから、ジャマイカの森、空を駆けまわるシーンは高揚感があったな。
安住の地に留まらずに、冒険する事って、人間もそうだけど、成長の糧になるんじゃないかな、と思った作品。
子供さんと観るのも良いよな、と思ったな。>
安定のファミリー映画
吹き替え版で鑑賞。
冒険嫌いのパパ鴨が旅に出る動機が
無理なくテンポ良く描かれ序盤で好感を持った。
リアルな池の水や美しい紅葉が没入感を高めて
いざジャマイカへ出発。空へ飛び上がった時の
爽快感は4DXで見ればもっと味わえたかも。
まだ雛鳥の妹鴨が飛べるのもアニメ世界なので気にならない。
ミッションもテンポ良く発生し
家族同士、親子、夫婦の感情の葛藤もあり
ドラマとしても⭕️。
ガチョウが出てきたので食用鳥について
ファミリー映画としてどう扱うのか見ていたが
深みに入らなかったのも⭕️。
個人的に唯一気になったのはベニコンゴウインコのデザイン。
目が正面についているとインコに見えない。
ただ他のトリのデザインもそうなので仕方なかろう。
TVドラマで耳慣れた堺雅人のパパの声、
お母さん役の麻生久美子の声の深みが心地良い。
ミニオンズのクドイギャグは笑えないので嫌いだが
マリオやこの映画はギャグにセーブが効いていて安心。
クドイ系はミニオンズで引き受けてもらっているので
差別化からか?
イルミネーションのミニオンズ以外の
王道なファミリーコンテンツにはこれからも期待。
渡らない鴨一家の一大決心の旅を心優しく描く。飛翔感と美しい風景。麻生久美子、池村碧彩とベテラン声優勢の好演。
池から出たことのない渡り鳥一家が、初めての旅に出る一大アドベンチャー。
その大冒険を描くファミリー・ドラマで、「ミニオンズ」のイルミネーションの作品。
お母さん鴨の声を、麻生久美子が演じるということで、鑑賞決定。
優しく暖かく常にポジティブで夢を持った母親役を見事に好演。
父親役の堺雅人も、心配性だけれど妻に押されて旅に出て、考えを改めて前に進む様を気持ちよく演じる。
その小さな娘役の、池村碧彩(ミュージカル「SPYXFAMILY」アーニャ役決定!)も可愛くて上手い!
予告編の「ハグしてあげる」が最高です。
他にも、おじさん役の羽佐間道夫(なんと原語版ではダニー・デヴィート!そっちも捨てがたかったが…)、野沢雅子、関智一などベテラン勢の競演が嬉しい!
鴨の話だから、面倒なことは考えず、ただただ気楽に楽しめる。
正直、もう一味、欲しくなるところではありますが。
アニメ表現では、当然飛翔感、浮遊感、さらに池、海、滝など水の表現、旅路の壮大な自然の風景、カラフルな極彩色の鳥たちなど、ビジュアルも美しい。
地球温暖化のせいか、一部の渡り鳥が、渡りをしなくなったという事実もあるという。
また、渡りに参加できない弱い鳥に付き合ってとどまる鳥も観察されたこともあるというから、これまで渡らなかったのは、年老いたおじさんへの配慮だったかもしれない。
というパンフレットのレビューの言葉も、ちょっと考えてしまう、優しい映画でした。
君たちはどう生きるか by イルミネーション・スタジオ
単にアオサギが出てくるってだけですが「アオサギ、流行ってんのか」と思った。
野生動物視点だと「んなわきゃねー」な表現のオンパレードだが、時折、ある程度野鳥等の生態をわかってないとクスってできない小ネタも散りばめてあり、鳥好きが製作陣にいるのだろうとも思った。
マガモやアオサギ、カワラバトは世界中のあちこちで見られるため最大公約数的に採用されたのだろう。
基本情報:
マガモはカルガモなどと違ってオスとメスのルックスが大きく違う。
鳥には咀嚼のための歯がない。
アオサギは魚だけではなく鳥の雛やネズミも食らう肉食性。
「鳥のウンチ」とは尿と糞が混ざったものであり、単一の穴から一度に排出される。
公園などにいる鳩(カワラバト)には趾を失っている個体も多い。
コンゴウインコは水に浮かばない。
堺雅人の声と演技は「ザ声優」ではないところがいい。ドラマだとハキハキしすぎと感じることもあるが上手くハマってる。
日本語吹き替えならではの小ネタもあるし、特に大きな欠点は感じなかった。
非常に楽しめる愛らしい映画だった。
最大のマイナスポイントはひとつも心に残らないところ、くらいである。
イルミネーション!!!
初め、カモのアニメ?ん〜〜?と思ったけど、ヤッパイルミネーション!
外れませんでした。今回は少しおとなしいシチュエーションでしたがたのしめました。
…で、冒頭にミニオンの短編があるのですが、存在感が違いますね、あのバナナ人。
一石四鳥
ディズニーから覇権を奪い、今や世界一のアニメーション会社となったイルミネーション。「SING ネクストステージ」「ミニオンズ フィーバー」「ザ・スーパーマリオブラザーズ ムービー」の快進撃を留めることなく、今回もまた最高に胸が熱くなる作品を作ってくれました。まさに、飛ぶ鳥を落とす勢い。家族ものを描かせたら、彼らの右に出る者はいない!老若男女問わず楽しめる映画をバンバン作れるって、よく考えたらめちゃくちゃ凄いよね。
旅する映画としてはよくあるスタイルなんだけど、1時間半にして全感情湧き上がって来てまるでアトラクションのような、他には無い興奮が詰まっている。すごくリアリティのあるキャラクター像で感情移入&共感しやすいし、人生がたちまちパッと明るくなるようなドラマもある。
イルミネーションらしい笑いとワクワク。
そして、"トリ"ハダの立つラスト。ああ、世界はこんなにも彩られているのか。今すぐにでも旅に出たくなるような、羽ばたくことに背中を押す最高の映画だった。
プリィーーーーーーーーーズにヤラレました。
安全だけど退屈な日常から、広い世界への大冒険に挑むマガモ一家を描く、もうベタな内容のアニメです。ところがどっこい、そこはさすがのイルミネーション作品、ぬるま湯から一気に飛び出すお話はアメリカ映画らしくひたすらポジティブだし、大空の飛翔シーンは軽やかで開放感があります。捕食者の老サギ夫婦や公園のハトのボスなどのサブキャラもいい味だし、お話が進むにつれて渡りの所帯が大きくなってくるのも楽しいです。でも、なんと言っても、いまどき真っ当なマガモ一家のキャラ設定は好感が持てます。ダイバーシティを意識してあちこちに忖度しまくらなくても、楽しい映画が作ることが出来る見本ですね。
途中からシュフとの闘いになる
渡り鳥なのに一度も移動したことがないカモの家族が
ジャマイカにいくために冒険をする内容
ストーリーは基本的にかなり単純なので
子どもでも楽しめる
ただし、サギがちょっと怖いと思った
一応いい鳥だったけど
中盤から人間のシュフとの闘いになっている
捕まった鳥や料理のために育てられたダックを解放して
一緒にジャマイカにいく
人間がでてくるが人間のセリフ基本的にない
シェフの最初の料理を味見する場面は
人間にたいしてもちょっとパワハラっぽい
マックは最初、危ないから旅にでないと言い張ってたのに
ダンおじさんのようになると思って
考えを変えるのはちょっと唐突だった
3D作画については
個人的には文句なしだった
短編映画の「ミニオンの月世界」を合わせても
90分程度なのでざっくり見れる
美しい景色を眺めながら…気楽に見るのがいいカモ
親子で見に行きました。ですので当然のように吹替版で鑑賞。字幕版は見ておらず、以下「本来のテイスト」を加味した評価にはなっていない可能性は高いです。
アニメ映画として普通に面白い作品だった。普通に、というところに力点を置きたい感じだけど。いや、決してつまらない事はないんです。見ている間ところどころの笑いもありなどして楽しめた。ギャグの間合いの取り方は、ここのところイルミネーションが一番ウマイ気がしていて、本作も同様。こどもと見に行く春休み映画としては、付き添いの親としてもフラットな気持ちで観ていて退屈しない1本としてオススメ。
ただしストーリーに意外性を求めてはいけない。感動も無いので悪しからず。
***
さて、書くことがないぞ。
子供向けの映画で粗探しをするのは本意では無いが、せっかく吹替版でみたので各声優のアテレコについて思ったことを少々(^_^;)
主演のマガモ夫婦の堺雅人、麻生久美子 両名はなかなかにハマっていて、ほとんど違和感なく入り込めた。子どもたちも非常に上手!特にグウェンは超・カワユイ感じで英語版を聞いたことは無いのだが、それにも引けを取らないのではないか。
脇も面白い。羽佐間道夫氏もさすがで、特筆は野沢雅子氏。キャラクターのオモシロ&コワイ微妙~な感じを本当によく捉えていて聞いていて「うまいな~~笑」と思った。
はい、少し苦言を言いたいのは「ハトのチャンプ」でして。。ヒコロヒー氏に直接の好みも好き嫌いも無いのだが、聞いていてそこだけ確実に浮いていた感じがして辛かった。せっかくストーリーを追っているのにチャンプが話すと「アテレコしているヒコロヒー」が浮かんでしまってホント無理。地声でやってるから特に・・(^_^;) よくOK出したなと。おそらく物語上のキャラと彼女本来の関西姉さんのキャラが近いからという選抜と思われるが、さすがに無理があって世界を壊してしまい残念に感じた。
あくまで、邪推がちな大人目線の話。
子どもたちは気にしていないレベルであるとは断っておきたい。
ただね、評価はこれでマイナス。四捨五入でギリ★3といったところだ。
いい作品ですよ、とても
祝日のお昼ということもあって劇場内はほぼ100%小学生以下のお子さん連れの方々ばかり!その中におじさんひとりぽつんと座っているのは居心地が悪いものです。
「早く暗くならないかな」って思いながらもいつもなら見飽きた予告編はスルーするべくギリギリに着くところ、今日は珍しく豊田のイオンシネマだったため余裕を見て早めに入場しててちょっと失敗でした。ここは本題とは関係ありませんが映画を観ようが食事や買い物をしよううが駐車場サービスが3時間ポッキリで、その上満車の場合もよくあるので入るタイミングに気を使います。drive my carみたく長い作品の時はビクビクです。
そんなこんなで暗くなるといきなりミニヨンの短編が!
ミニヨンファンも数多くいらっしゃると思うのであくまでも個人の主観ですが彼らを『かわいい』と思えないおじさんにはこれまた「早く始まらないかな?!」って感じでした。
さて本題は‥
「うん、悪くはないけど、少し物足りない感は否めないかな?」が正直な感想でした。映像も綺麗だし音響もよかったしドタバタシーンは往年の『トムとジェリー』みたいでしたし。子供たちには勇気を持って一歩前に進むことの大切さを教える意味でよかったんですけどね?(吹替で観たのですが)声優陣も本職じゃない方々が頑張っておられましたし。ただ堺雅人さんはシャカチキを美味しそうに食べるシーンやopen houseで怪獣と戦う姿がどうしても浮かんできて困りましたが!
う〜ん、なんなんでしょうね〜
親切なサギのモデルが鈴木プロデューサーでなかったことは確かなんですけどねー。全体を通して未知の領域に勇気を持って臨む主人公の姿に遠い昔どっぷり日本企業からいきなり外資系企業に飛び込んだうん十年前の自分を懐かしく思い出しました。レビューになってないな〜
大人が得るものはほとんどないが、折角なら4DXでアトラクションした方が良いかも
2024.3.20 吹替 TOHOシネマズ二条
2023年のアメリカのアニメーション映画(83分、G)
マガモ一家の初めての冒険を描いたアドベンチャー映画
監督はバンジャマン・レネール
脚本はマイク・ホワイト
原題は『Migration』で、直訳すると「移住」という意味
物語の舞台はアメリカ・コネチカット州ニューイングランドのムースヘッド池
そこに住むマガモのマック(声:クメイル・ナンジアニ&堺雅人)は、その池から一歩も出ようとしない臆病な男だった
妻パム(エリザベスバンクス&麻生久美子)はそんな夫に呆れていて、息子ダックス(キャスパー・ジェニング&黒川想矢)と娘グウェン(トレシ・カザル&池村碧彩)は、そんなことを気にすることもなく、池の中で自由に遊んでいた
ある日、その池に渡り鳥一家が訪れ、その中の娘キム(イザベラ・メルセード&芹澤優)は、「ダックスに一緒に旅をしないか」と声をかける
ダックスはキムに一目惚れし、行きたいと思っていたが、マックは同行することには否定的で、そうこうしているうちにキムたちはジャマイカに向けて旅を続けてしまう
映画は、マックを説得する家族が描かれるものの、その決め手となったのは叔父のダン(ダニー・ディヴィト&羽佐間道夫)の言葉で、「この池にいたら楽しいが一人になる」というものだった
マックは、その言葉を重く受け止めて旅に出る決意をするのだが、ぶっちゃけ「唐突すぎて」家族も観客もついて来れない
とりあえず旅に出さないといけないから動かした感がすごくて、それならば「マックを置いて3人が行ってしまう」という絵を描いて、「孤独になること」を見せつけた方が理解が早いように思える
その後、道中で色んなトラブルに見舞われるのだが、野生パートはほどほどで、ほとんどの危険はニューヨークに集中している
都会に来てからは、絵面が汚れてしまうシーンが多くて、その尺が思った以上に長いので、見ていて疲れてくる
最終的に飛び立つシーンで高揚感を取り戻せるが、物語自体が予定調和でそこまでメッセージ性も無いので、大人は睡魔に襲われてしまうのでは無いだろうか
この手の親子ムービーは、鉄則として「親が教訓を得て、子どもは共感を得る」というものだが、果たしてマックから学ぶものがあるのかは何とも言えない
子どもは空を自由に飛び回る爽快感とか、次々に起こるハプニングにハラハラできると思うが、基本的に「絵が怖い」ので、それだけで子どもは泣き出してしまうのでは無いだろうか
このあたりのバランスが何ともダークよりだったので、あまりウケないように思えた
いずれにせよ、字幕版がほとんどなく、吹替で鑑賞することになったが、そこまで違和感を感じることはなかった
個人的にはもっと自然のシーンとか、自然の脅威などを描いて欲しかったので、あっさりと都会に行ってしまったのは残念に思う
そこでのアクションはスリリングなのだが、基本的に「狭いところを飛んで逃げるだけ」なので、途中から飽きが来てしまう
動物目線なので、コックが無言で「彼が自分のすることをしている」というのが効果的になっているが、そういった無言の人間との絡みをもう少し増やしても良かったのでは無いだろうか
人生は冒険や!
週の真ん中祝日なので映画見たくなってサクッと見れると思い見に行きました
ストーリーは単調ではありますが大筋に沿って進んでいくので特に考えずに楽しんでみました(笑)😀
堺雅人の声良かったなぁ〜
ドラマのリーガルハイでも思いましたがコメディチックの方が似合ってる気がします
映像は可愛らしいキャラクターたちが動きまくって良かったです
風景や水の描写が素晴らしかった😄
お父さんが心変わって冒険しにいく描写が早っと思いました(笑)
ダンスシーンいるかぁ?と思ったけど一応意味あったんですね〜
冒険して挑戦することの素晴らしさや家族愛などかかれてるので子供から大人まで楽しめる内容かと思います〜
鴨ダシ全部入り麺やわ
うお!
ええやん、良かったでー!
鴨の家族が渡り鳥としての人生を選び、世界と他者を知り、自分達を知る物語です。
ファミリー向けアニメに楽しコメディ仕上げなんだけど、それは過保護か愛たる保守か?から始まる父の決断。
家族とも意思への尊重と、民族間での差別と理解、愛の確認、世界の広さ美しさ。
この映画はガーディアンズオブギャラクシーにしてマッドマックスです。
うれし楽し全部入り最高のアニメですよ。
パパとママのサルサダンスキュートにサイコーだったーー、クソ養鶏場から全員で脱出、そのままゴールまで皆んな渡り鳥なんて震えるじゃん!
ラストバトルに変身ヒーローまで登場!
風を受け走り出す、米津玄師で仮面ライダーじゃん!!
見終われば少年の成長と同じレベルでパパが成長してるー!
ママカッコいいー可愛いー!!
解ってるぅー!魅せ方うまーーー!
コレで90分無いとか、色々凄いぞオイ。
愛と勇気と友情のお話
アニメは観る作品を何となく限定しているが、ILLUMINATION作品は大体観ている。本作もILLUMINATIONという文字が目に入ったので観賞。
【物語】
アメリカ北東部、ニューイングランドの小さな池に暮らすカモの一家。父のマックは心配性で子供たちが危険な目に遭わないことだけを考え、住み家の池から出るなと言い続けていた。ある日、息子のダックスと娘のグウェンが、羽休めに池に降りて来た渡り鳥に話しかける。2人は広い世界を飛びまわる彼らの暮らしにすっかり憧れ、外の世界を見てみたいとマックに頼み込む。
妻のパムにも背中を押されたマックは、彼らが話していたカリブ海の島国ジャマイカを目指して旅立つことを決断する。
【感想】
とても楽しかった。
家族で観るのにピッタリ。気楽に楽しめることに加えて、家族の愛情や出会った仲間たちとの友情がたっぷり描かれる。親にとっても、安全を提供するばかりが「子供のため」じゃないということを思い出させる。親も子供も楽しめる。
子育てを卒業した俺も、子育てを思い出しながら楽しめた。
大人も楽しめるけど、特に小学生の子供のいる家族におススメです。
楽しいけれど不満が残る
単純にキャラクターがかわいいとか、そのかわいいキャラクター達が空を飛ぶので楽しいというのはあります。
けれども、物語として満足したかというと、僕は不満でした。
カモの一家の臆病なお父さんが、一大決心をして旅に出るというのはわかりますが、今までずっと渡りをしてこなかったのに一大決心をする、その理由は当然ながら、何か大きな心境の変化を起こさせるものであるべきじゃないでしょうか?
池に住むカモのおじさんが「独りぼっち」と言っただけで簡単に旅に出られるなら、もっと早くに旅立てたはずです。
奥さんも子供も旅に出たがっていたのに、強硬に反対していた。
お父さんの人格を形成する堅い部分に影響するほど大きな問題、ありませんでしたよね?
それに、「シェフから逃げてスカッとした」というのもありません。
だって、悪い魔女とか支配を目論む王様とかじゃなくて、普通にレストランのシェフですよ?
それが鳥籠の中のペットを勝手に逃がされてしまったり、料理の材料にするアヒルを逃がされてしまったり。
むしろシェフが被害者じゃありませんか。
もちろん、「食べられる側はたまったものじゃない」と、鳥の立場の意見はあるのでしょうが、映画を作ったのも観るのも人間です。
人間は生きるために他の生き物を食べるし、食は文化です。
美味しい料理を食べたいというのは人間として当然の欲望であって、鳥の立場で「人間の食べ物をみんな逃してしまってスカッとした」というのに共感はできません。
感動させるような泣けるエピソードも弱いです。
だから、お話としては不満を感じます。
それと、どうでも良いことですが、エンディングで南極目指すのは、メチャクチャでしたね。
ペンギンは極寒の地域の生き物のイメージがあるけれど、実際に南極や南極近くの島に住むのは5種類くらいしかいなくて、その他の十数種類のペンギンは寒くない地域に住んでいます。
ジャマイカからなら、例えば南米のチリやペルーの沿岸部を目指せばフンボルトペンギンなどの生息地域になっているはずです。
それに、アニメの「宇宙よりも遠い場所」の劇中で聞いた話だけど、地球は自転しているので海流があって、陸地はその海流を遮っているけれど、南極へ向かう途中の地域はぐるっと一周陸地がないので海流が激しいそうです。
空を飛べないペンギンはもちろんのこと、飛行能力のある渡り鳥だって翼を休める陸地がないのです。
だから南極へなんか行けるわけがありません。
ペンギンだから南極だというのも、実際に南極へ行くのも、メチャクチャだと思いました。
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