サウンド・オブ・フリーダムのレビュー・感想・評価
全181件中、41~60件目を表示
JAM
無知は罪
嘘ではないが肝心なことを伝えていない
オープニングとエンディングで映像をシンクロさせる描き方は優れた手法だと思う。
エンドロール時の主演俳優がコメントで寄付を募るという斬新な試みがなされている。多少のあざとさを感じるものの、本編の質が低ければ効果がない手法であることから、制作陣の自信は伝わってくる。
本作視聴後に主人公であるティム・バラード氏について少し調べてみたところ、同氏は本作で描かれた出来事の後、Operation Underground Railroad
という組織を設立したが、後にセクハラ等で組織の代表を解任されているとのことだった。これが事実であるならば、本作で描かれた人物像とはかなり異なる印象を受ける。
社会的なメッセージと適度なアクション、センスのいいBGMなど、映像作品としての質は高い。しかし、実話に基づいていることもセールスポイントである本作の、どこまでが実話でどこが脚色なのかが気になった。
子役達に観客が引き込まれる
主演のジム・カヴィーゼルが、ティム・バラード本人の職務に同行して役作りに励んだ史実の物語。
※ティモシー・バラード(1971年生): 子どもが9人(うち2人は養子)
この映画は現在(2024年10月)ペイ・イット・フォワードの寄付金を出した方々のおかげで無料で鑑賞出来るらしい(日本の公式サイトから)が、私は自腹で鑑賞。
映画鑑賞の支払いが厳しい方でも、「無料なら観よう」と言う方でも【是非 鑑賞して欲しい】と思った【現代史問題作】でありながらも、観客を楽しませるサスペンス要素が十分ある。
観た方々から「是非、映画館で!」と言うメッセージが届いた(映画紹介YouTube)ので、私も「是非、映画館で!」と言いたい。
ジム・ガヴィーゼルの代表作でもある『パッション』(2004)の監督メル・ギブソンが本作のエグゼクティブ・プロデューサーをしている。
資産家のパブロを演じたエドゥアルド・ベラステーギはプロデューサーとしても参加し、人道的な活動でも知られ、非営利団体を立ち上げ、食料、住居、医療、教育を受けられない人々を援助しているイケメンさん。
本作の撮影は2018年で公開は翌年の2019年を予定していたが、配給契約を結んでいた21世紀FOXを、2019年にウォルト・ディズニー・カンパニーが買収。そしてディズニーは話題作の『サウンド・オブ・フリーダム』の公開を見送った。なので公開予定から5年程の遅れ。何故か?
気になる人は調べてもいいし、そんなの関係なく見に行ってもいいし、鑑賞後に【寄付】する立場になってもいいと思う、目が潤む一本の素晴らしい映画。
ロシオ(姉)のクリスタル・アパリシオもミゲル(弟)のルーカス・アビラも他の子役達も観客を引き込む。
悲惨な子供達
人身売買
自分にできること
大人の性的嗜好を満たすために、誘拐され売られ、性的虐待され続ける子どもたち
おぞましく、酷い話で、子持ちなら、親の「娘のいないベッドを見る気持ち」が痛いほど分かるだろう。
他人事とは思えない。阻止することができるなら、できることをしたいと切に思う。
どこまで実話なのかわからないが、他人のためにここまでできるティムと協力者バンピロには尊敬しかない。
それでも、
ティムがロシオの救出のみにこだわって、他の子は眼中にないのは何故なのだろう。
子供の誘拐、人身売買は、ターゲットが大きすぎて無力感しかない自分よりは、ただ一人でもこだわって救出したティムのほうが、何百倍も正しいことをしているに違いないのだが、純粋に疑問に思う。
この映画には、見て、拡散させることで世論を喚起し、少なくとも誘拐され奴隷にされる子供を減らす実行力のある対策につなげたいという明確なビジョンがあるのは分かった。
映画の制作意図と目的とは別に、映画として見ると、
前半から中盤までまるでドキュメンタリーのようだが、コロンビアの反政府組織に潜入するあたりから、荒唐無稽なよくあるヒーローアクション映画になっている。
そこそこおもしろいと思うが、エンドロールでジム・カヴィーセルが言っているメッセージの内容が、映画の内容と合っていないような気がした。
こういう被害にあった子どもたちは、その後どうなるのだろう
おそらく、無事に大人にはなれないのではないか
そんな目に遭うために生まれてきたのではないはずなのに
おうちに帰りたいと、どれほど願ったことだろう
考えただけで動悸がして涙が出てくる
せめて、救出された子どもたちが、傷を癒やして生きていけるように願っています。
パッション!
何が聞こえる?聞こえるのは「サウンド・オブ・フリーダム(自由の音)」だ!!
反政府勢力の人が歌ってる歌がなかなかいい歌で「親孝行したかったけど時間が足りなかったんよ」って言ってるの、笑った。
もうロシオを探し出すってムリゲーじゃん、って思ってたけど、諦めず、真実にたどり着く。
凄い信念だよなぁ。
あの怪しい酔っ払いのおっちゃん、バンピロがむちゃくちゃいい人っていうのからして、ほんとに実話?って疑うほど、現実的に存在可能と思えないストーリー。
でもこれは紛れもない実話。
私はいつもこういうこと、子供の命が失われる人身売買や戦争、紛争に関心を置いてきたけど、その話をどこかでする度に「知ってどうするの?」とか「もっと地に足をつけて生きなよ」とか言われてきた。
現実を知ることは、痛みを伴うので、見ないふりする人も、見ない人も多いだろう。
でもこれが現実だ。
身近にロシオやミゲルはいるかもしれないのだ。
現実の厳しさに目を背けそうになった時にはあのおっさんの言った、「何が聞こえる?サウンド・オブ・フリーダムだ」ってセリフを思い出そうよ。
ちゃんとした社会派映画
劇場で見逃してはならない
信じがたいが事実なのだ
児童誘拐、児童の人身売買、児童の性的虐待、とても信じがたいですが事実をベースとして
この映画はつくられており、衝撃を受けました。
人権とは?人としての尊厳とは?
こんなことを生業にしている連中がいることが許し難いですし、
児童を自分の都合のよいように扱う大人たちにも虫唾が走ります。
映画は観ていて実にエンターテインするのですが、
主人公の活躍が非現実的すぎて、リアリティは欠いてしまったように思います。
特に後半がそんな感じに受け取れました。
エンドロール中のジム・カビーゼルによるメッセージはすごくよかったですね。
斬新でしたし、魅入ってしまいました。
宮崎では今日から公開で、私はレイトショーで観ましたが
そこそこ観客が入っていてうれしかったです。
多くの方々に観てほしい、そして事実を知って欲しい作品です。
陰謀論として耳にしていた児童人身売買、まさかそんな事!! 私は人間...
元ミスコン女王にモデルがいるのかは知らないが、テディベアと名付けたマダム隣のおっちゃんにはモデルがいる
2024.10.23 字幕 TOHOシネマズ二条
2023年のアメリカ映画(131分、G)
実在の捜査官のエピソードを基に描かれる児童人身売買の闇を描いたクライム映画
監督はアレハンドロ・モンテベルデ
脚本はロッド・パール&アレハンドロ・モンテベルデ
原題の『Sound of Freedom』は「自由の音」で劇中に登場するセリフのひとつ
物語の舞台は、ホンジュラスのテグシガルバ
元ミスコン女王のジゼル(Yessica Borroto Perryman)はある家を訪ねた
そこには少女ロシオ(クリスタル・アパリチ)と弟のミゲル(ルーカス・アヴィラ)がいて、ジゼルは彼女たちの父ロベルト(ホセ・ズニーガ)に「子どもをモデルにしませんか?」と勧誘を行った
ロベルトは了承し、二人を連れてオーディションが行われるホテルの一室へと向かった
オーディション用の写真を撮ることになり、約束の時間まで待つことになったロベルトだったが、戻ってみたら部屋には誰もおらず、そこにいた数十名の子どもたちも忽然と姿を消していた
一方その頃、カリフォルニアのカレキシコでは、国土安全保障省のエージェント・ティム(ジム・カヴィーゼル)が相棒のクリス(スコット・ヘイズ)とともにある男の家宅捜索を行なっていた
そこには小児性愛の容疑者オシンスキー(クリス・アヴェデイシアン)が住んでいて、彼を逮捕するに至った
だが、オシンスキーから有力な情報を得られなかったティムは、上司のジョン(カート・フラー)にある作戦を進言する
ティムは小児性愛(ペド)のふりをして彼の信用を得て、そして情報を掴み取ることに成功する
そして、彼から仲介人の情報を入手し、ドン・フエゴ(マニー・ペレズ)と一緒にいた少年ミゲルを確保するに至った
映画は、ミゲルから情報を聞き出すティムが描かれ、彼には行方不明のままの姉がいることを知らされる
そこで、コロンビアに乗り込んで、現地の警部ホルへ(ハビエル・コディーノ)に協力要請をする
ティムは、ホルへからバンビロ(ビル・キャンプ)という男を紹介される
彼は児童売買の組織から子どもを買っては解放するということをしていて、麻薬カルテルの元資金洗浄係をしていた
バンビロは、ジゼルと面識があり、彼女はナイトクラブの経営者カラカス(グスタボ・サンチェス・パーラ)などを通じて児童売買を斡旋していることがわかった
だが、ジゼルは知人や紹介なしでは合わない女と言われていて、そこでティムはある作戦を思いつく
それは、地元の富裕層のパブロ(エドゥアルド・ベラステーギ)の協力を取り付けて、会員制のサロンを展開しようというものだった
そして、そのサロンに必要な子どもをカラカスに集めさせ、そしてジゼルを誘き出すことに成功するのである
映画は、実話ベースということだが、どこまでが実話かはわからない感じになっていた
当初はオリジナル脚本として制作していたところにティムを嵌め込んだ形になっていて、児童売買組織の手口とか、その経路などはリアルなのだと思う
だが、姉弟の救出エピソードは盛った感が強くて、最後の反政府組織のアジトからの脱出は実話とは思えない
反政府組織のボスが小児性愛者で、そこに単独で乗り込んで、ボスを始末して脱出すると現実では何が起こるのか
おそらくは、手下どもがボスの仇を探さんとばかりに動き出し、伝導団も皆殺しにされる可能性はあるし、コロンビアの比較的平和な場所でも暴力行為が横行するだろう
そう言った影響とかを完全に無視してシナリオを作っているので、さすがに実話でしたを信じる人はほとんどいないように思えた
映画のエンドロールでは主演からのメッセージがあり、「QRコードをかざしてね」みたいなやり取りがあるのだが、制作サイドがそのメッセージを発信したら負けだと思う
語り手が語りたくなる映画を作るのが本懐であり、それを促すような発言をすると反発を喰らう
そこにモデルの人が登場しないところが色々とアレなのだが、そのあたりは英語版Wikiでもググってね、という感じになっている
5年公開が遅れたというものの、本当の理由はなんだったのかなあと思ってしまった
いずれにせよ、実話ベース云々を抜きにしても、風呂敷の畳み方が思った以上に雑のように思えた
現地の警察でも力が及ばないところに売られたという設定は映画的すぎて、本当の出来事だとしたら世界的なニュースになっていると思う
麻薬の密売の人員確保のために人身売買の被害者がいる、というところまではあり得ても、反政府組織のボスが小児性愛者で、さらにそれを助けにきた「アメリカの一般人」に殺されたとなれば組織も黙ってはいないだろう
下手をすればコロンビア政府と全面戦争に入ってしまう可能性もあったりするので、もう少し現実路線にシフトしたほうが良かったと思う
数年後に本当のところが判明する可能性も低いので、人身売買を身近に感じてもらおうとするならば、もっとリアル路線に寄せたほうが良かったのではないだろうか
神の子どもたちは売り物じゃない。
そろそろ現実を……
そろそろ、目覚めるとき。
この映画を見ようかどうか迷っている方は、是非、鑑賞してください。現実を知ってほしいものです。
陰謀論界隈の話に少しでも興味をもっている人にとっては、「当たり前のことで、今さら・・・」って感じる内容ですが、見ようかどうか迷っている人にとっては、恐らく、人身売買のようなこの手の陰謀論的と呼ばれる話が現実にあるということは衝撃的かも知れません。
しかし、そろそろ、我々、日本人も目覚める時だと思います。疑問に思うべき時だと思います。知りたくないという人もいるかもしれませんが、知っていて知らないフリをするよりも、本当に知らないということの方が、このような犯罪組織には、「真に」都合が良いからです。
なぜ、この映画の公開には時間がかかったのか?
なぜ、トランプ元大統領は、メキシコとの国境に壁を作ろうとしたのか?
なぜ、トランプ元大統領は、3度も暗殺されかけたのか?
なぜ、イーロンマスクは、ツイッターを買収したのか?
なぜ、なぜ、なぜ、・・・・・・・・・・・。
忙しい日常生活の毎日を送る中で、このような疑問に思いを馳せる時間は、なかなかないかもしれません。しかし、我々一人一人が、少しでもそれらに疑問を持って考えて、その一つ一つの点が線に変わった時、あなたの意識は大きく変わっていることでしょう。
そして、この映画は、きっとそのきっかけを与えてくれる素晴らしい映画だと思います。
全181件中、41~60件目を表示