劇場公開日 2024年9月27日

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「素晴らしい作品でした」サウンド・オブ・フリーダム mmyyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5素晴らしい作品でした

2024年12月21日
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鑑賞方法:映画館

数日、夢に無数の蝶や、バタフライて言葉が目についた、映画の冒頭にバタフライと言葉が出てきて、この作品を観ることに深い意味があることを感じた。
児童誘拐、人身売買、性的虐待といった国際的性犯罪の闇がここまで規模が大きく、被害者が100万人超いるという事実を映画を観て知ることとなった。
今、まさに世界が闇から光に変わる時代に入る事は理解していたが、この闇がここまで深く黒いとは。
私の理解はまだまだ浅かったと痛感。
映画としても、洗練されていてパーフェト。
実話を元に描き実際に政府職員を退任してまで、過酷な命懸けのミッションに挑んだ、ティム・バラード氏のリアルヒーローの生き様に、魂を揺さぶられた。マーベルヒーローでも、ジェイソンボーンでもない。実在する真の漢の姿だ。
やっている事は、逆・地面師だった。

今を生きる現代人の多くは、臆病者の人生を生きている。
嫌われることもお金が減るのも怖い、傷つきたくない、更に死も恐れている。
だから命懸けなんて勇気も、覚悟も持てずに、小さい事から大きい事まで怖がって生きている。

ティム氏は、我が子を救うためでもない、神の子を救うという使命を持って命も投げ打って挑む。そこにエゴもなく、賞賛や見返りへの期待などもない、無性の愛でしかない。
自分が損する事も気にしてない。
武器すらも持たなかった。

どんな状況でも冷静で、直感に優れていて賢い、そして精神的にも肉体的にも強さを持っている。成熟している。
もはや作り話のヒーローものがこれから観れなくなりそうであります。

ティム氏の愛の世直しのミッションの過酷さに脱帽したのだが、最近アメリカの音楽業界の闇、日本の芸能界の闇(ジャニーズ)など、やっと詳らかになった。
子供達が売り物とされて汚いお金と性が社会の裏側で横行してきたわけで、
メディアや警察までもがその事実を隠してきたが、おべんちゃらが通用しなくなり始めた。

こんなにも、闇が大きくて黒くて深いとは。
想像を遥かに超えた闇の深刻さ。
この根深い闇を光に変える時だと感じる。
この映画を観た多くの人は、今現在ある問題悩みもなんだか馬鹿らしくもなるだろう。

小さな問題にこだわって、感情に飲まれてる場合ではない、魂揺さぶって目覚めなくてはいけない時だと改めて感じた。

臆病者は進化できないと常々感じるが、命をかけて挑む。本物の勇者、賢者が今エンタメの世界だけでなく、この世に必要なんだと思います。

勇気と覚悟の時代が来たことを映画からも感じます。闇の世界に切り込んだ、リアルに使命を全うしている人がいる。そこに心を打たれた。

「闇」は、音で門は開く。と書く。
サウンドオブフリーダムのサウンドと、漢字をかけた訳ではないと思うけれど、この根深く想像していた以上に真っ黒い闇の世界は、音で開かれ、真の世界のフリーダムの世界になるという宇宙からのメッセージが込められているように感じる。

愛する我が子のためでもない、知り合いの誰かだけに注ぐ薄っぺらい愛じゃない。世界の闇の中で苦しんでいる子供達全員に向けての、命懸けの、純度の高い真の愛でした。
作り話でないリアルな影響力が、広がっていきますように。

mmyy