「並々ならぬ熱意の源は…」サウンド・オブ・フリーダム ジョンスペさんの映画レビュー(感想・評価)
並々ならぬ熱意の源は…
全米1位の割に本邦の公開規模は小さいし、5年も公開できなかった理由はわからんが、QRコード流して無料鑑賞や寄付を受け付けてまで本作を広めたいと、児童誘拐・人身売買を憎む制作サイドや主演ジム・カヴィーゼルの熱意はすごい。話は直線的に進むヒーローものの作りだが、芦田愛菜級にうまい子役たちの演技を見せられると、わが子がこんな目に遭ったら恐怖!ペド許すまじ!という気に…気に…なったわけだが、なにか引っかかる感じもあったり…。
で、その予感通りというか、本作はQアノン陰謀論者による作品らしく、高評価もその支持者によるものとのこと…。う、うーむ。そうなると、本当に人身売買が行われていたにしても、300万人とか言ってたその規模や本作の基となっているtrue eventもどこまで信じていいのやら。モデルの捜査官ティム・バラードにも怪しい噂がつきまとっているようだし…。
演じるカヴィーゼルはメルギブのパッションやパウロなど宗教的な作品に主演していて、私生活では熱心なカトリック信者らしい。作中、彼の行動原理としては純粋な正義感だけしかないようだし、子だくさんな家庭に描かれているのは避妊も中絶もしないという証だろうか。
フェイクニュースが溢れる今の世の中では、結局「何を言うかより誰が言うかが大事」というのは正しい気がして、個人的にはこの★評価。裏金議員が「日本を強く豊かに」と言ったところでろくに信じられないのと同じだろうか。
ジョンスペさんの名前を出すとまずいかなー、と思ったので、あえて、「あるレビューで」という表現で書かせていただきました。
足元が揺らぐという感じ、よくわかります。
私も迷ったすえに、もう一度見直してみて、やっぱり映画自体には感動したので、追記の追記を書きました。
未だに迷っています。(でも、評価は4に上げました)
私は見終えた時に、とても感動したのですが、その後、いろいろな情報を読んで、けっこう困りました。
それこそ、寄付しようかな、とまで考えたのですが、使われる先は信頼できるところでないと、やはり躊躇します。
「何を言うかより誰が言うか」という言葉自体はあまり好きな言葉ではありませんが、実際は案外真実なのかもしれませんね。