「事実は映画より奇なり」サウンド・オブ・フリーダム 鶏さんの映画レビュー(感想・評価)
事実は映画より奇なり
南北アメリカ大陸でいまだに行われているという児童人身売買を告発する作品でした。事実に基づいたお話ということでしたが、路上で遊ぶ子供を強引に連れ去る実際の映像も流されており、ゾッとしました。本作のストーリー上は、フェイクの子役オーディションで子供を集め、親を一旦帰宅させておいて連れ去るという手口が出て来ました。これも実際にあった手口なんでしょうが、最早子供から1秒たりとも目を離したら危ないという世界であり、実に恐ろしい話でした。
で、誘拐された姉弟をアメリカの移民税関捜査局の捜査官であるティム・バラード(ジム・カビーゼル)が救出するというお話でしたが、これが実にドラマティックで、シリアスな内容ながら物語的にも非常に上手に創られており、ある意味フィクションとして楽しめる作品でもありました。ただ実際は事実に基づいた作品なので、単純に楽しんでいいものか微妙な気がしないでもないところでした。いずれにしても、”事実は映画より奇なり”だと感じたところです。
しかし誘拐された児童が売春窟で売春させられていたり、変態のオッサンに買われていたりと、あまりに酷過ぎる話であり、幸いこの種の犯罪は日本国内ではあまり耳にしないところではありますが、犯罪の国際化は日々広がっているので、気を付けねばならないところとも思いました。
そんな訳で、本作の評価は★4とします。
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