配信開始日 2023年8月11日

「ブロマンスどころかゲイ映画」赤と白とロイヤルブルー ipxqiさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 ブロマンスどころかゲイ映画

2025年12月30日
iPhoneアプリから投稿

Netflix「10DANCE」に感じた引っかかりを消化しようと、話題になってたのもあり、比較のために鑑賞。

序盤はコメディ寄りのロマンスかなーって印象だったが、それはあくまで入り口の話。話が進めばラブシーンもしっかり描くし、最終的にはvs世界の闘いになってきて、ゲイの恋愛を題材にした映画として逃げてない。それなりに盛り上がってちゃんと泣かされました(簡単に泣く中年の涙にそこまで価値はないですが)。
もちろんハードル低いというか、ややあらすじっぽい雑さはあるけど、ライトなぶん観やすくはある。

そもそも大統領選のキャンペーンとか、王室を揺るがす世紀の恋とか、ガチでやれば余裕で1本の映画になる題材。
それをロマンスを触媒に混ぜ合わせて2時間ちょいにおさめようなんて、かなりの荒技と言える。
もし1時間×6本くらいのドラマシリーズとかならもう少ししっかり描けたんだろうけど、そこまでお金は出なかったのかな。。
そんな中にあって、たくさんの登場人物を混乱させずにうまくさばいてるなーと思うと関心するしかない。おみごと。

あと「21世紀に王室なんて馬鹿げてる」は芯を食ったセリフ。確かに。選挙権ないとかふつうに人権侵害なのよ。

女性大統領の息子で南米系でもある主人公はどことなく現実の政治家、アレクサンドリア・オカシオ=コルテスを連想させる。彼がいずれ知事選や大統領選に出馬する未来とか…いくらでも続編できそう。

当たり前なんだけど、全編を通してドラマ上しくじってるシーンなんかほぼない。
ややセリフに頼りすぎてる印象はあるけど、普通に見てれば何を意図したどういうシーンなのかちゃんと伝わる。ドラマの流れをちゃんと伝える。これが最低限プロの仕事だと思うんだけど、その前提すら困難なのが現在のメジャー系日本映画。

10DANCEにしろ国宝にしろ、あちこちしくじったり言葉足らずだったり。ものすごくいい生地を使って仕立てた一張羅のはずが、色んなところから糸が飛び出たりボタンの位置がずれてたりしてる。
それを愛すべきチャームポイントと捉えるか、すごく勿体ないととるか。どうも私は根が貧乏性なもので……

ipxqi