「二人を繋ぐピアノの楽しさ愛おしさ 本当に何でもない時間の幸福感 さすが古川琴音のちょっと古風な雰囲気がいい」言えない秘密 ITOYAさんの映画レビュー(感想・評価)
二人を繋ぐピアノの楽しさ愛おしさ 本当に何でもない時間の幸福感 さすが古川琴音のちょっと古風な雰囲気がいい
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全編ノスタルジックな作風のラブストーリーで不思議なファンタジー。
時間を越えた恋、二人を結ぶピアノの調べ、両親役が尾身としのり・西田尚美、主人公の三角関係、騒がしい二人の友人と教師役猿時。
これで、舞台が尾道だったら完璧に「大林映画」だ。
さすが、売れっ子の古川琴音!ちょっと古風な雰囲気が作品を包んでいる。
主演二人が本当にピアノがある程度弾けるのも、とてもっ大事な要素になっていて、演技が自然に見えていい。
自転車二人乗りや、海辺で水掛け合い、UFOキャッチャー、ベンチで寄り添って寝てしまうとか、本当に何でもないような二人で過ごす、何とも言えない幸福な時間が良く伝わってくる。
キーとなるピアノ曲が、その曲本来の、ピアノ本来の楽しさ、愛おしさまで感じて素晴らしい。
また、特に、トイピアノ。
彼のピアノが素晴らしいから、生まれたときのお祝いに贈ったトイピアノ。
その影響でピアノの楽しさを知って、成長するに知ったがって、今度は彼を苦しめて、でもそれがきっかけで将来、彼女と出会うことになる。
トイピアノがあったから二人が出会った、出会ったからトイピアノを贈った、というアイテムによる凝った形を変えた”タイム・パラドックス”のようなことを引き起こしているかもしれないというループ。
不思議な感覚がとっても面白い。
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